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認容
「認容〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
認容の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
採用され、従ってまたキリスト教徒に伝えられたからである。近代の研究において一般に
認容されている宇宙創造伝説の推移に関する考えは、ドイツの読者間には『バベルとバイ....
「野球時代」より 著者:寺田寅彦
確になりうると考えたに反して、新しい物理学者は到底越え難いある「不確定」の限界を
認容することになった。いわば昔はただ主観の不確定性だけを認めて客観の絶対確定性を....
「比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
ずれが最も穏当であるかを決定すべきである。 統計的方法の長所は、初めから偶然を
認容してかかる点にある。いろいろな「間違い」や「杜撰」でさえも、最後の結果の桁数....
「化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
るような迷信者に対する箴言であると同時に、また私のいわゆる「化け物」の存在を許す
認容の言葉であるかとも思う。もしそうだとすると長い間封じ込められていた化け物ども....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
るが、そういう変態はどの原子にも共通に可能と考えるから、結局同元素原子には個性を
認容していないことになる。しかるにルクレチウスの言葉から判断すると、人間がめいめ....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
て大きいような泥土の家に安住していたわけである。それでこの際そういう家屋の存在を
認容していた総督府当事者の責任を問うて、とがめ立てることもできないことはないかも....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
あでやかさとを獲得したのである。私はこの意味において自然主義存在の理由と価値とを
認容する。自然主義を眺めた私の心の目はショウペンハウエルの観念主義の色調を帯びて....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
だ説(沢瀉氏)があるが、既に「みだりに」という副詞がある以上、四段の自動詞として
認容していいとおもったのである。且つ、「いりみだり」の方が響としてはよいのである....
「風博士」より 著者:坂口安吾
すぞ。かりに諸君、聡明なること世界地図の如き諸君よ、諸君は学識深遠なる蛸の存在を
認容することが出来るであろうか? 否否否、万辺否。余はここに敢て彼の無学を公開せ....
「真相かくの如し」より 著者:坂口安吾
論をなす場合にも、未だかつて六法全書に相談する必要はなかった。正義とは、私自身に
認容せられることであり、六法全書によって保障せられることではない。 しかるに「....
「省察」より 著者:デカルトルネ
ことは決して必然的ではない。否、私が明晰かつ判明に理解するものでなければ何ものも
認容しようと欲しない限りは、私はかかるものを構像することさえ決してできないのであ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
? 患者が、ことに、農村の主婦である場合、医師の注意を自分も守り、周囲にもそれを
認容させることの如何に困難であるかをお考えになつたことがありますか?」 「それは....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
詩の一新体の発展し来らむも知るべからずとなり。先触已むことを得ず、このことわりを
認容して、さて希臘神話を呼び出せり。今様の仮面を被りたれど、希臘神話はその特性を....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
しられたであろうか。私は大義名分の上から見て、吉野朝の悲運を導いた、尊氏の叛逆を
認容できないが、だからといって、吉野の廷臣がすべて英雄になったとはいいたくない。....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
福音書を書くような態度でベートーヴェンについて書く権利を私はロマン・ロランにだけ
認容する。なぜなら、彼は実際その精神で生きているのだから。」 * ....