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誑し
「誑し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
誑しの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
会の方に、お怨みを言うのも、我儘と存じて遠慮しました。今度ッからは、たとい私をお
誑しでも、蝋燭の嘘を仰有るとほんとうに怨みますよ、と優しい含声で、ひそひそと申す....
「狐」より 著者:岡本かの子
ヶ谷のかの女は、その老爺と諜し合せて、狐のたくらみごとで十金の詐偽。貴公より十金
誑し取ったに決った。そこであのあたりなおも処々尋ね廻り、きくところによると、あや....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
のでございます!」 「わたし、主馬之進を殺す意なのだよ! お父様を殺し、お母様を
誑し、荏原屋敷を乗っ取って、わたしたち二人を家出させた、極悪人の主馬之進をねえ」....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
御自身でお出しになるのですよ」 「畜生!」 お篠は呶鳴った。 「じゃ矢張り私を
誑しているんだな」 折柄表通りに浅田の姿が見えたので、二人はあわてゝ下に降りた....
「人間の道義」より 著者:宮本百合子
。 私の財布には、偶然もち合わした、よれよれの五円札が二枚あるぎりである。狐の
誑し遊びのように、ちょいと形を代えて細かい札にさえすれば、何十万円という金が、脱....