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「誓願〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

誓願の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
足を踏み締めて、ようやく渡り終ってその絶壁を振り向いた刹那、彼の心にはとっさに大誓願が、勃然として萌《きざ》した。 積むべき贖罪《しょくざい》のあまりに小さか....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
十三|夜に、谷中瑞林寺の門前で非業な死を遂げました、屍骸を引取って、浅草の田島山誓願寺へ内葬を致しました。其の時検使に立ちました役人の評議にも、誰が殺したか、織....
風流仏」より 著者:幸田露伴
ありとも珠運の如くそれを火上の氷となす者には素より持前の仏性を出し玉いて愛護の御誓願空しからず、若又過ってマホメット宗モルモン宗なぞの木偶土像などに近づく時は現....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
五。」 よし、ただ、南無とばかり称え申せ、ここにおわするは、除災、延命、求児の誓願、擁護愛愍の菩薩である。 「お爺さん、ああ、それに、生意気をいうようだけれど....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
た。ただ蔵経はかなり豊富だったので、彼は猛烈な勉強心を起こして、三七日の断食して誓願を立て、人並みすぐれて母思いの彼が訪ね来た母をも逢わずにかえし、あまりの精励....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
うしてものがれようとする。その結果救いの光に触れるわけであります。それを「弥陀の誓願不思議に助けられ参らせて」というふうに親鸞がいっているのは、私はその意味であ....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
た。藤兵衛のお喋舌りが終えると一緒に、お島はフラフラと歩き出した、浅草の境内から誓願寺通りへ抜け、品川の方へ歩いて行く。神田の筋へ来た頃には、町へ灯火が点きはじ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
月二十六日、管区長フライ・アロンゾ・デ・メンチェダ神父によって修道服を与えられ、誓願を立てた後、ドン・フライ・ペテロ・デ・アルセによって司祭に補せられた。日本の....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
残りましょうか、深い思想と濡れ輝いた個性が出ないのはもっともに思われます。弥陀の誓願の一つに「この本願かなわずばわれ正覚をとらず」というのがあります。愛せんとす....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
る。江戸に渡ったのはいつ頃か知らぬが、享保板の『続江戸|砂子』に軽焼屋として浅草誓願寺前|茗荷屋九兵衛の名が見える。みょうが屋の商牌は今でも残っていて好事家間に....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
か以南なる釈迦牟尼如来が成仏なされたブダガヤの霊場を追想し、曩日彼の霊場において誓願を立てたがこの国境までにはまずどうにか無事に着いたかと思うと、かつて郷関を辞....
活人形」より 著者:泉鏡花
見出されて、さてこそかくは悪魔の手に斬殺されんとするものなれ。 普門品、大悲の誓願を祈念して、下枝は気息|奄々と、無何有の里に入りつつも、刀尋段々壊と唱うる時....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の仏菩薩は、やはりいずれも修業の力によって仏菩薩になられ、人間を救うための特殊の誓願を持っていて、私たちに四六時中働きかけております。 前の諸祖と合せて一口に....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
いし十念せよ、五逆罪と正法を誹謗したものとのほかは、ことごとく往生せしめるという誓願を、阿弥陀如来は持っておられるというのである。十方の衆生とは一切の人類を包含....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
優婆塞や自度の沙弥の輩が、処を定めず霊場を遍歴して、乞食に生きつつ法を説き、仏の誓願にすがろうとすることは、いつの代にもなければならぬところである。試みに『霊異....