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語彙
「語彙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
語彙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
》るものはない。殊に現在の保吉は実際この幸福な中尉の顔へクラフト・エビングの全|
語彙《ごい》を叩きつけてやりたい誘惑さえ感じた。
「この言葉の起源になった、――....
「服装に就いて」より 著者:太宰治
。やがてその、熱いところを我慢して飲み、かねて習い覚えて置いた伝法《でんぽう》の
語彙《ごい》を、廻らぬ舌に鞭打《むちう》って余すところなく展開し、何を言っていや....
「風の便り」より 著者:太宰治
すが、ブルジョアとかいう言葉は、いっそういやですし、他に適切な言葉も、私の貧弱な
語彙《ごい》を以《も》ってしては、ちょっと見つかりそうもありませんから、ただ、私....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
している。この意味および言語は実にフランス国民の存在を予想するもので、他の民族の
語彙《ごい》のうちに索《もと》めても全然同様のものは見出し得ない。ドイツ語では ....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
さ。こんなことを日記にかきつけたのは真一の父親だった。彼は船乗りだった。船乗りの
語彙でもって『三人の双生児』といったことをまず念頭に置かなくちゃいけない。実は君....
「惜別」より 著者:太宰治
学院だか何だかのキリスト教の学校の出身で、まさかそのせいでも無かろうが、周さんの
語彙を借りて言えば、伊達藩の der Stutzer, また、津田氏の言にしたが....
「辞書」より 著者:折口信夫
た。だから、長い間記録しないままにきた。そのため、平安朝になって、歌学書のなかに
語彙のようなものができてくるという形をとってきたが、それまでになかったわけではな....
「自作を語る」より 著者:太宰治
家もいるという。私は一日五枚書くと大威張りだ。描写が下手だから苦労するのである。
語彙が貧弱だから、ペンが渋るのである。遅筆は、作家の恥辱である。一枚書くのに、二....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
ども君の微笑のうちには全生活を感ずることなきにあらず。微苦笑とは久米正雄君の日本
語彙に加えたる新熟語なり。久保田君の時に浮ぶる微笑も微苦笑と称するを妨げざるべし....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
あきれる。そして、彼女の言葉はまたそのお作法に負けないくらいにものすごい。彼女の
語彙の中には敬語というものがいたつて乏しい。しかし、来客に対しては何とかごまかし....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ない。そこで、翻訳者は、芝居のセリフとしてゆるされる範囲の緩急抑揚を、その豊富な
語彙をもって自由に創りあげ、われわれの耳に極めて快く響く一種の名調子を、至るとこ....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
究を専門とする者にすら、生命の感じられない死語の摂取せられている事である。泣菫の
語彙を批評した鉄幹は、極めて鄭重な言い廻しではあるが、極めて皮肉な語気を以て噂し....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
る。而も其間に朝昼夕と三度まで、米を供えて日を拝むとある。(柳田先生、歳時習俗|
語彙)又おなじ
語彙に、丹波中郡で社日参りというのは、此日早天に東方に当る宮や、寺....
「翻訳の生理・心理」より 著者:神西清
は鴎外の飜訳である。だが世の中にこれほど滑稽な勘違いはない。かえって鴎外のつかう
語彙《ごい》くらい色感の強いものは、ほかの文学者には見当らぬほどである。鴎外の文....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
実感に即する抒情でさえ歌ったものは何でも写生歌ということになるね。だが、芸術上の
語彙には一々特殊の色も香いもあり、習慣もあるのだから、伝統的に意義づけられ差別さ....