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誠に
「誠に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
誠にの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
家富み栄え、楽しい晩年を送りました。積善《せきぜん》の家に余慶《よけい》ありとは
誠にこの事でありましょう。南無阿弥陀仏《なむあみだぶつ》。南無阿弥陀仏《なむあみだぶつ》。」
(大正十二年十二月)....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の法師《ほうし》たちを御召しになって、種々の御祈祷を御上げになりましたが、これも
誠に遁れ難い定業《じょうごう》ででもございましたろう。
ある日――それも雪もよ....
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
松江に比して、朱塗りの神橋に隣るべく、醜悪なる鉄のつり橋を架けた日光町民の愚は、
誠にわらうべきものがある。
橋梁に次いで、自分の心をとらえたものは千鳥城の天主....
「或る女」より 著者:有島武郎
人《ひとり》だが、今になって見ると葉子さんはさすがに目が高かった。出て来ておいて
誠によかった。いまに見なさい木村という仁なりゃ、立派に成功して、第一流の実業家に....
「或る女」より 著者:有島武郎
いると断定してもさしつかえない。せっかく依頼を受けてその責めを果たさなかったのは
誠にすまないが、自分たちの力では手に余るのだから推恕《すいじょ》していただきたい....
「星座」より 著者:有島武郎
んだというえらあい男を、自分の心の中で情人に仕立てあげてしまって、その死んだのを
誠に自分の恋人の上のことのように痛み悲しんでいる……そうだなと柿江は直感すると、....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
》になっている。曰《いわ》く、「国家は帝国主義でもって日に増し強大になっていく。
誠にけっこうなことだ。だから我々もよろしくその真似をしなければならぬ。正義だの、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
a:rldarnas Utveckling〕)が非常な好意をもって迎えられたのは
誠に感謝に堪えない次第である。その結果として私は旧知あるいは未知の人々からいろい....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
いか。ヒットラー統率の下に有史以来未曽有の大活躍をしている友邦ドイツに対しては、
誠に失礼な言い方と思いますが、何となくこのように考えられます。ヨーロッパ諸民族は....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
もなしに、御礼に来らるる方々でございましょう。『毎日安泰に暮させていただきまして
誠に難有うございます。何卒明日も無事息災に過せますよう……。』昔はこんなあっさり....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
日本の活動写真界の益々進歩隆盛に赴いて来るのは、私のような大の活動写真好きにとっては
誠に喜ばしい事である。私は日本製のものは嫌いで見ないから一向知らないが、帝国館や....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
ていて、上に日、下に月が描いてある。真中に大きな穴が空いていてよく揚ると思うが、
誠に不思議である。前にいった「すが凧」というのは「すが糸」であげる精巧な小さな凧....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
、母親は答えました。 「あれは全くのところ、きりょう好しではございませぬ。しかし
誠に善い性質をもっておりますし、泳ぎをさせますと、他の子達くらい、――いやそれよ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
に入るるため、狭き階段を上り給うの労を御厭い無之候わば、是非御来臨願い度と存候。
誠に実験は理解力のある以外の者には興味無之ものに御座候。以上。 エム、ファラデー....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
にのってくれるだろうかね?」 と言いました。長左衛門は、益々恐縮して、 「これは
誠に恐れ入ります。御代官様の御相談ならばどんなことでも御相手になりましょう。どう....