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誡
「誡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
誡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
用いたそうである、事によると、これは、金無垢の煙管に懲《こ》りた斉広が、子孫に遺
誡《いかい》でも垂れた結果かも知れない。
(大正五年十月)....
「慈悲」より 著者:岡本かの子
、ものを遣《や》る代りに、そのなまけ者のお上手者の頬に平手の一つも見舞ってやる。
誡めになり発憤剤になるかもしれません。その方が本当の慈悲です。 人の云うことを....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ぬ、ドウしてもわれわれは青年に学問をつぎ込まねばならぬ、教育をのこして後世の人を
誡《いま》しめ、後世の人を教えねばならぬというてわれわれは心配いたします。もちろ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
れもなく ただ己が心のままに振舞いてやがて善く正しかりき。 厳しき言葉に綴られし
誡めの布告もなくて 自ら品よき習わしと秩序とは保たれぬ。 また判官の前に恐れかし....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
んですが、裸稼業には無くてならぬ刺青が出来ない。刺青をすれば死ぬと、医者から固く
誡められているのです。 前にも申す通り、この時代の職人や仕事師には、どうしても....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
れはいかんと云うので、自ら馬を飛して信長に事の次第を語った。信長直ちに使をやって
誡めようとしたが時既に遅く、両軍敗退の最中であった。修理は原隼人佐、安中左近、武....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
が討死の処に死のうとの血相|凄まじい有様を貞清見て、貝を吹いて退軍を命じ、犬死を
誡めて、切歯するのを無理に伴い帰った。全線に亙り戦いも午刻には終ったが、寄手は四....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
振りかえりながら「死して再び花は咲かず」と俚歌を低声に唄うて暗に死をとどむる如く
誡め行く職人もあり。老婆などはわざわざ立かえりて、「お前さんそこにそうよっかかっ....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
切って置いたりなんかして、脅かしてやりまして、以後そんな不謹慎な事をしないように
誡めてやりますので」 「去年も五人揃って参ったか」 「それが旦那、それからがお話....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
縋り申すは弥陀の御威徳』(合掌) 源右衛門(同じく合掌)『法の為めには不惜身命の
誡。やわか功徳の無いことがあろうか。生き残るも、死に往くもあなた任せ。心も軽き一....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
れでも有力な人がそれぞれその範囲において活躍しておったのである。たとえば福田|行
誡《ぎょうかい》、原坦山、島地黙雷、南条文雄、村上|専精《せんじょう》、森田悟由....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
ておらんから、恩に感ずる事も早いが恩を忘れる事も早い。君ももしYに会ったら能く訓
誡してやってくれ給え。二度と再び島田に裏切るような不品行をしたなら、最う世の中へ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
落者、悪人、罪人等は皆精神の欠陥を有する病人である、その根本の病因を医さないで訓
誡、懲罰、刑辟を加えても何の効があるはずがない。今日の感化院が科学の教養のない道....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
|駅馬を雇いシン・ゾンカーを出立しましたが、その道々において荷持のテンバを少しく
誡めなければならん事があったです。チベット人はいつも嘘を吐いたり仰々しい事を言う....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
家へ帰るという筋ですが、自己の領域以外他人の領域まで冒して自他の境界を乱す者への
誡めともなろうかと思われます。 ひとくちに慈悲ぶかい人といえば、誰にでもものを....