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「誤信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

誤信の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
落して、その上に自分も倒れたのですから、その燐光に包まれた死体を、村民達が栄光と誤信したのも無理ではありません。そのうち、瓦斯の減量につれて浮揚性を失った船形棺....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ン伝を読んでおったのかも知れない。 我輩はこのカランの逸話を読んで、三十年来の誤信を覚《さと》ったとき、つくづく吾人の知識の恃《たの》み難きものなることを嘆じ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
し行く退化中のもので、アフリカに限らず諸州にあり。実際と反対に蛇が竜に変ずるてふ誤信を大いに翼《たす》け、また虫様の下等竜すなわち※竜《あまりょう》てふ想像動物....
偶感一語」より 著者:宮本百合子
行動するものとは定っていません。 その人が、それによって自分を愛しているのだと誤信するように成れば、自己にとって許すべからざる誤りは二重に成る訳です。 「彼」....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
館という、検印が押してあるのみなので、軽率にも私は、取るに足らぬ目録のたぐいかと誤信して、そのまま書き屑のなかへ突っ込んでしまったらしいのである。 しかし、そ....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ていたのだから、当然気にしなかったと同時に、その時階下が、誰もいない空室だったと誤信してしまった。で、その一瞬後に、階上に動いている影を発見したのだったけれども....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
幸福娯楽、人間総ての要求は、力殊に金銭の力を以て満足せらるるものと、浅薄な誤信普及の結果である。澄むの難く濁るの易き、水の如き人間の思潮は、忽ちの内に、濁....
リラの手紙」より 著者:豊田三郎
事務的な文句が最初は魔の様に踊り出して、相手から余程の好意を寄せられたかのように誤信せずにいられなかった。久能は雑誌を飾るため新い作家として売り出していた龍野氏....
天を怖れよ」より 著者:小川未明
た使役するためにせんと、創造したものではなかったでしょう。もし、かく思うならば、誤信にすぎないのであります。なぜなら、彼等は、自ら生存し、自ら楽しみ、自ら種族を....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、または前以て予期して、びくびくしていた姑や小姑に気に入られぬ場合、あるいはそう誤信した場合、その事に限って特に過敏になります。夫が女中と口を利いたのを、愛のさ....
山の人生」より 著者:柳田国男
ではもちろんなかった。すなわち実験以前から、そういう言い伝えがすでにあったので、誤信ながらもそれにはまた、別途の説明があったのである。 また雪の上ではなくとも....
遠州地方の足洗」より 著者:喜田貞吉
これエタは神の忌み給う肉や皮の穢に触れたもので、人そのものが穢れているのであると誤信された結果である。したがって非人と呼ばれたものの多数が解放された今日、なおエ....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
となり、出稼人、行商人となる。しかし普通民の側からこれを見れば、穢れたものとして誤信された彼らに紛れ込まれては迷惑である。そこで風俗上一目見て区別が出来るように....