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「誤聞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

誤聞の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
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十二支考」より 著者:南方熊楠
》』巻四、頁三一三)。これは『水経註《すいけいちゅう》』に見えた水虎の話を西人が誤聞したのでないか。『本草綱目』虫部や『和漢三才図会』巻四十にも引かれ、わが国の....
十二支考」より 著者:南方熊楠
に聞書《ききがき》した故多少の間違いは免れぬ。すなわち頭に近く二前脚ありとは全く誤聞だが、ここに件《くだん》の大蛇が※蛇すなわちピゾン・レチクラツスたる最も有力....
十二支考」より 著者:南方熊楠
末は大正四年御即位の節『日本及日本人』六六九号へ録した。かくて津軽に果然の自生は誤聞として、台湾には猴の異種が少なくとも一あり、内地産の猴は学名マカクス・スベシ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の巡礼|輩《ら》が杓子貝を帯ぶるに合うとは、多賀や宮島に詣る者、杓子を求め帰るを誤聞したものか。英国にも杓子貝を紋とする貴族二十五家まであるは、昔カンポステラ巡....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
く賢《けん》なる伴侶《はんりょ》がある。 大橋夫人は美しかった故にそうした艶聞誤聞を多く持った。 長者とは――ただ富があるばかりの名称ではない。渋沢男爵こそ....
源氏物語」より 著者:紫式部
まった。相手の言おうとしていることを知っているような返事を書くことも恥ずかしく、誤聞であろうと言いわけをするのもやましく思われて、手紙をもとのように巻き、 どこ....
竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
がられたのは、(取消し屋の綾之助)といわれるほど克明に、制限なく新聞へ載せられる誤聞を、一々取消させないではおかなかったことだ。 人世の嵐《あらし》――この二....
日記」より 著者:宮本百合子
、自分は深い理解は持って居ない。けれども、学者の淋しい一生を思う。 (此はあとで誤聞と分る。) 三月二十八日(月曜) 「われらの家」まとめる、十枚ばかりの小品 ....
「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
ら賞を懸ける前にニュー・ジャーセー州知事の懸賞を待っているとの噂があるが、それは誤聞であるらしい。……失踪当日の日曜日にホボーケンで彼女を見た人はないか? もし....
瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
せられたる実事談なり。近年、著書の坊間に現わるるもの甚だ多し。その書の多き、随て誤聞謬伝もまた少なからず。殊に旧政府時代の外交は内治に関係することもっとも重大に....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
みるとやはり、それはまちがいでどうやら晩年は悲惨だったらしい。私は衷心、この説の誤聞であることを祈ってやまないが、それにしても彼が死んでからもう何年になることだ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
小林姓を名乗ったは妻女と折合が悪くて淡島屋を離別されたからだという説があるが全く誤聞である。椿岳が小林姓を名乗ったのは名聞好きから士族の廃家の株を買って再興した....
三国志」より 著者:吉川英治
すると、梁緒は、断然、 「いま姜維が敵へ降るなどということは信じられない。何かの誤聞でしょう」 と云い張ったが、夜に入ると、蜀の軍勢が四門を取り巻いて、柴を積....
私本太平記」より 著者:吉川英治
倉の往還を、あわてた早馬がムダ駈けする例も、ままございますのでな」 「それとの、誤聞だろうと申すのか」 「おそらくは」 「ばかな」 「ちがいましょうか」 「ちが....