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「説諭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

説諭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
というものになると、どうにもこうにも手に負えないのがある。父兄が叱ろうが、教師が説諭しようが、なんの利き目もないという持て余し者がずいぶん見いだされた。 学校....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
郷に説こうとしたが、周囲の者に止められた。岩倉具視も心配の極、勝安房をして行って説諭させんとした。これは江戸城明け渡しの因縁に依って、それを逆に行こうと云うわけ....
断層顔」より 著者:海野十三
。おそろしい。気が変になりそう……」 「そういう次第なら、警察へ訴えて、かの男に説諭して貰うという方法が、この際もっとも常識的かと思われますが」 「ああ、何を仰....
東京要塞」より 著者:海野十三
魚が逃げた。 この上は、夜に入って、五郎造親方が帰宅するところを捕えて、これを説諭するほかない。お前も日本人だろうが、某大国に雇われているのを知らないわけじゃ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
とをしおるに相違ないでの。仔細に観察すると、こいつ禁錮するほどのことはのうても、説諭位はして差支えないことを遣っとるから、掴み出して警察で発かすわい。」 「大変....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、品をかえて御指導の祖父……私より十|年ほど前に歿りました祖父を連れて来て、私の説諭を仰せつけられました。何にしろとても逢われないものと思い込んでいた肉親の祖父....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
た。 「たてれ」 私はたたなかった。痛いという表情をして涙までこぼしてみせた。説諭することはかまわないが、生徒に手をふれてはいけないという学校の規則があった。....
初恋」より 著者:国木田独歩
から非常にしかられて、早速今夜あやまりに行けと命ぜられ長者を辱めたというので懇々説諭された。 その晩、僕は大沢先生の宅を初めて訪ねたが、別にあやまるほどの事も....
光は影を」より 著者:岸田国士
、すこし、気がひけるのであるが、父は、そういう場合、意外に、打ちしおれて、息子の説諭に耳を傾ける風がみえる。 「うむ、それはわかつとる。わかつとるが、しかし、実....
異妖編」より 著者:岡本綺堂
く、現在お兼ちゃんの実例があるのであるから、おなおさんも唯おとなしくおっ母さんの説諭を聞いていると、おっ母さんはふと思い出したようにおなおさんに訊いた。 「ねえ....
子をつれて」より 著者:葛西善蔵
に長居するもんじゃないね。結局君の不利益だよ」 彼の期待は外れて、横井は警官の説諭めいた調子で斯う繰り返した。 「そうかなあ……」 「そりゃそうとも。……では....
夜光虫」より 著者:織田作之助
分罪にする理由だったが、雪子も充分改心して地道な生活にはいると誓ったので、刑事は説諭と始末書だけで、釈放することにした。 やがて雪子は小沢の手によって針助の家....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
誰でも誤って邪路に踏迷う事があるが、心から悔悛めれば罪は奇麗に拭い去られると懇々説諭して、俺はお前に顔へ泥を塗られたからって一端の過失のために前途にドンナ光明が....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
楽しみを無上の快楽のように思うて居るのは、実に馬鹿気た話であるから」と言って懇々説諭をしたです。すると「郷里の母が死んだか死なないかどうか本当に言ってくれろ」と....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
していることがわかりました。 無断で人の物を持ち出すのは泥棒と同じことだとよく説諭しました。彼はしょげ返って涙をこぼしながら首を垂れていました。こんな幼い者を....