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読む
「読む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
読むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
彼は彼等を知る為には、――彼等の愛を、彼等の憎悪を、彼等の虚栄心を知る為には本を
読むより外はなかった。本を、――殊に世紀末の欧羅巴《ヨーロッパ》の産んだ小説や戯....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
かっている。彼はさらにその前を読んだ。そうしてまたその前の前を読んだ。
しかし
読むに従って拙劣な布置《ふち》と乱脈な文章とは、次第に眼の前に展開して来る。そこ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
僧どもも、法衣《ころも》や袈裟《けさ》の青や赤がいかにも美々しく入り交って、経を
読む声、鈴《れい》を振る音、あるいは栴檀沈水《せんだんちんすい》の香《かおり》な....
「彼」より 著者:芥川竜之介
さを感じていた。
「兄《にい》さんはどんな人?」
「どんな人って……やっぱり本を
読むのが好きなんですよ。」
「どんな本を?」
「講談本《こうだんぼん》や何かです....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
。
編輯者 準備はもう出来たのですか?
小説家 大抵《たいてい》出来ました。ただ
読む筈だった紀行や地誌なぞが、未だに読み切れないのに弱っています。
編輯者 (気....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
二階の勉強部屋へ行った。が、机に向って見ても、受験の準備は云うまでもなく、小説を
読む気さえ起らなかった。机の前には格子窓《こうしまど》がある、――その窓から外を....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
主張しないものを、僕は勿論主張する必要がない。まして読者はただ、古い新聞の記事を
読むように、漫然と行《ぎょう》を追って、読み下してさえくれれば、よいのである。
....
「少年」より 著者:芥川竜之介
ない。しかし内容はともかくも、紙の黄ばんだ、活字の細《こま》かい、とうてい新聞を
読むようには読めそうもない代物《しろもの》である。
保吉はこの宣教師に軽い敵意....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
人のように、金銭では冥護《みょうご》を御売りにならぬ。じゃから祭文《さいもん》を
読む。香火を供《そな》える。この後《うしろ》の山なぞには、姿の好《よ》い松が沢山....
「佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
れず。 二、されば作品の特色もその詩的なる点にあり。詩を求めずして佐藤の作品を
読むものは、猶|南瓜を食わんとして蒟蒻を買うが如し。到底満足を得るの機会あるべか....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
るのだ。なぜだ? 私はその理由を書いてみようと思う。だが、私はこの幾行かの手記を
読む人々のために書いているのではない、ともすれば弱くなりがちな自分の勇気をかきと....
「初雪」より 著者:秋田滋
据えつけてもらうことが出来たことを知って、しみじみと嬉しい気がして、そのまま先を
読むのを止めてしまった。そして、手紙を持っている右の手は、静かに静かに膝の上へ垂....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
で業に就き、夕よりまた夜業とて活字を取扱う。随分と苦しけれど間々に新聞雑誌などを
読む事も出来、同僚の政治談も面白く、米国のある大学者も活版職より出たり、必竟学問....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
かように、一方では大学にがあって、読書室に来て、科学の雑誌や図書の集めてあるのを
読むようになっている。 その頃、欧洲の大学では実験室の設備のあった所は無いので....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
だて。よばぬうちに、なのりいづるな、ときくれば、はるかぜふかん。」 この平仮名を
読むために、夫婦は一晩費してしまいました。太郎右衛門が読んだ時と、お神さんの読ん....