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読上げ
「読上げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
読上げの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
、上《かみ》から仰せ付けでございますから、仰せ付けられ書《がき》を一《ひ》と通り
読上げた上で緩《ゆっく》りお話し致しましょう」 藤「お召し返し/\お母さまお召....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
のお白洲へ出ました、孫右衞門の娘お筆も引出《ひきいだ》され、訴えの趣きを目安方が
読上げますると甲斐守様がお膝を進められまして、 甲「備前岡山無宿|月岡幸十郎《....
「髪切虫」より 著者:夢野久作
それはナイル河底の冥府の法廷で、今から一千九百六十五年前に、記録係のトートの神が
読上げた、神秘的な、薄嗄れた声が大空の涯から引返して来た旋律に相違なかった。 ....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
はっ」 寺島「仰せ渡されをそれ…」 差添のお役人が懐から仰せ渡され書を取出して
読上げます。 一其の方父織江儀御用に付き小梅中屋敷へ罷り越し帰宅の途中何者とも不....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
。 二十七 白洲をずうッと見渡されますと、目安方が朗かに訴状を
読上げる、奉行はこれを篤と聞き了りまして、 奉「浅草鳥越片町幸兵衛手代|萬助、....
「白くれない」より 著者:夢野久作
め息の音、笹原を渡る風の如くどよめく有様、身も竦立つばかりなり。 やがて捨札の
読上げ終るや、矢来の片隅に控へ居りし十数人の乞食ども、手に/\錆びたる槍を持ちて....
「それに偽りがないならば」より 著者:宮本百合子
て、「法廷は小型の議会になった」と書いている。 午後、川口検事によって起訴状が
読上げられた。その起訴状の内容がどういうものであるかということは、公判速記があり....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
何某……好なものは、美人。 「遠慮は要らないよ。」 悪むものは毛虫、と高らかに
読上げよう、という事になる。 箇条の中に、最好、としたのがあり。 「この最好と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
つら、おもんみれば、大恩教主の秋の月は涅槃《ねはん》の雲に隠れ……」 勧進帳の
読上げも凜々《りんりん》たる調子を張って、満場をシーンとさせました。 「一紙半銭....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
の上に麻裃大小なしで坐るのが其の頃の扱いでございます。一座定まって目安方が名前を
読上げますと、奉行もまた其の通り、 奉「本所業平橋当時浪人浪島文治郎、神田豊島....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
が」とフランボーが云った。「このクレーヴン君が家の中で蒐集した物件の品名目録を今
読上げてもらうから聞いて下さい」 「しかし蝋燭がなくてはどうもならんなア」とクレ....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ざいますから、八十金はどうか只今願います」 番「へい/\」 と云いながら手紙を
読上げて見ますと、金を八十両忰に渡して呉れろとあり、受取証文を見ると八左衞門の書....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
を持って来られて、右手を隠しに入れ、左の手に本を持って、生徒の机の間を歩きながら
読上げられます。興に乗って、手振り足踏みが盛んになると、私は面白く聞入っていまし....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
炭代の損害を加えますと、大阪市の損害は実に莫大なものであります。これを表に現して
読上げますと次の通りになります。 大阪市煤煙損害表 一、千三百三十三億三千三百....
「それから」より 著者:夏目漱石
宣告文を持った、白い手――手套《てぶくろ》を穿《は》めない――を角燈が照らした。
読上げんでも可《よ》かろうという声がした。その声は顫《ふる》えていた。やがて角燈....