読人[語句情報] » 読人

「読人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

読人の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
き所は総《すべ》て四迷大人の骨折なり主人の負うところはひとり僭越の咎《とが》のみ読人|乞《こ》うその心してみそなわせ序《ついで》ながら彼の八犬伝|水滸伝《すいこ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
してその姉を薦《すす》め参らせた、それが成務帝の御母だとある。『夫木集抄』三十、読人《よみびと》知らず「いとねたし泳の宮の池にすむ鯉故人に欺かれぬる」とはこれを....
連環記」より 著者:幸田露伴
後撰集雑二に「難波がた汀のあしのおいのよにうらみてぞふる人のこゝろを」というのが読人不知になって出て居るが、兼盛の歌である。新勅撰集恋二に「しら山の雪のした草わ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ふりて神寂び立てる杉の一もと」 「なるほど」 写生帖へその歌を書き込んで、 「読人《よみびと》は」 「読人知らず」 「年代はいつごろ」 「これも知らぬ」 「は....
姨捨」より 著者:堀辰雄
はかなく見えし我と知らなむ」――少女が日頃手習をしていた姫君の美しい手跡にそんな読人《よみびと》しらずの歌なんぞのあったのが、いまさら思い出されて、少女には云い....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
この歌は、磐姫皇后の御歌とすると、もっと古調なるべきであるが、恋歌としては、読人不知の民謡歌に近いところがある。併し万葉編輯当時は皇后の御歌という言伝えを素....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
一物也其余証拠略之 万葉 神風や伊勢の浜荻折ふせて旅寝やすらん荒き浜辺に読人不知」 と書いてある。 私は先年この三津《みつ》の地に行って、今そこの名....
謡曲と画題」より 著者:上村松園
のですが、腹の黒主はそれをこっそり写しとって家に帰り、その歌を万葉集の草紙の中へ読人不知として書き加え、何食わぬ顔をして翌日清涼殿の御歌合せの御会へのぞみました....
真間の手古奈」より 著者:国枝史郎
ましょう。恋しと思ってはいけませんとな。……その他に名歌はございませんかな」 「読人知らずではございますがこのような和歌もございます。――打わたし長き心は八橋の....
式部小路」より 著者:泉鏡花
青があって、白木屋で万引という題を出すと、同氏御裏方、御後室、いずれも鴨川家集の読人だから堪らない。ぞ、や、なり、かなかな、侍る、なんど、手爾波を合わされて助り....
武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
る実例数項を掲げたりしが、今さらにその稿をつぎて、遺れるを補うべし。 『夫木抄』読人知らずの歌に、 武士の八十宇治川の夷島落ちくる水のたけくもある哉 これは....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
る。勿論一から十までそうというのではなく、『古今集』の中でも割に古い歌と思われる読人不知の歌、つまり作者不明の歌には、万葉風の感じられる歌もあるが、大体の特色を....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の名所でもございまする」 と、右大弁清忠がいうと、 「そうそう、門前の歌碑に、読人不知の歌が、こう刻まれてありましたな」 と、堀川の大納言が、懐紙にとめてお....