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「調ぶ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

調ぶの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
の年はどうしたものか、厳しい炎暑がいつまでも弛まなかった。「十一年目の気象の大変調ぶり」と中央気象台は、新聞紙へ弁解の記事を寄せたほどだった。復興新市街をもった....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
の寝室へ忍び込み、此の密書を盗まんと致しましたところを取押えて棒縛りになし翌朝取調ぶる所存にて、物置へ打込んで置きましたら、いつか縄脱けをして逃去りましたから、....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
氏に面会を求め、危険思想者潜入の疑いあるに依り、団員全部を即時、警視庁に同行し取調ぶる旨を申渡し、且つ、取調べに応じたる上は一人も罪人を出さず、無事帰国せしむべ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
べての思想を呼び起こして、おのれのなさんとする大事に集注した。彼はその女の行為を調ぶれば調ぶるほど、ますます嫌悪《けんお》の情を感じた。明らかに一つの罪悪が行な....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
に困って居りますと、時のお月番右京殿より、「浪島文治郎|事業平文治儀は尚お篤と取調ぶる仔細あり、評定所に於て再吟味|仰付くる」という御沙汰になりました。この評定....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
字が書いてあったこと、 「多聞兵衛死せる場合、決して死骸を焼く可らず、左右の胸を調ぶ可きこと、一切の謎おのずから解けん」 「その肝心の多聞兵衛殿は、気の毒な変死....
恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
社製のタイプライター二百個を調べ上げたが、求むる機械に出逢わなかった。まだあとに調ぶべき百五十個が残されてあって、その中に犯人の使用したのがある筈である。けれど....
妖怪談」より 著者:井上円了
度行ってみたいものであると思っておりました。ところが、ちょっと不幸にも前より取り調ぶる用件がありまして、ある田舎へ行かねばなりませぬ。かれこれしておりましたとき....
迷信解」より 著者:井上円了
い。よって、かかる場合には、これを狐狸、天狗の所為に帰せずして、人為と思ってよく調ぶるようにすれば、ただちに原因を発覚することができる。古語に「妖は人によりて興....
叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
たり。 魂よばひ達かぬものか秋の空 わが仏ひとり殖えたり神無月 この夕、少しく調ぶることありて、熊谷陣屋の浄瑠璃本をとり出して読む。十六年は一昔、ああ夢だ夢だ....