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調伏
「調伏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
調伏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
の彼は、ほかの故参の弟子どもを乗り越えて、やがては安倍晴明以来の秘法という悪魔|
調伏《ちょうぶく》の祈りをも伝えらるるほどになった。彼は泰親が秘蔵弟子の一人であ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
でした。 「なんぞご用でも?」 「ちと承りたいことがござる。当山は悪魔退散邪法|
調伏《ちょうぶく》の修法《すほう》をつかさどる大道場のはずゆえ、さだめしご坊たち....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
教と基督教を繋ぐ連字符である――とボードレールが云うじゃないか。まさしくこれは、
調伏呪語に使う梵語の※では、眼に見えない符号呪術の火が焚かれていて、黒死館の櫓楼....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
髪の毛を穢い佐保川の髑髏に入れて、「まじもの」せる不逞の者などあった。これは咒詛
調伏で、厭魅である、悪い意味のものだ。当時既にそういう方術があったらしく、そうい....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
皮肉変色|憔悴《やせ》萎《しお》れ黄ばんだので、仏|目蓮《もくれん》をして二竜を
調伏せしめた(『根本説一切有部毘奈耶』四四)。 かく竜てふ物は、東西南北世界中....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
るならば、城西に愛染堂を建て、荘田千町を付けて衣鉢の資に充て、以て国家安泰、蒙古
調伏の祈祷を願ひたいが、如何」とさそうた。このとき日蓮は厳然として、「国家の安泰....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
て、明らかになっていないが、医術と、祈祷《きとう》とを基礎とした呪詛《じゅそ》、
調伏《ちょうぶく》術の一種であった。だから、その修道《すどう》者として、薬学の心....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
て去る。雨月は見送る。) 雨月 さらでも女子は罪ふかいと聞いたるに、源氏を呪詛の
調伏のと、執念く思いつめられたは、あまりと云えばおそろしい。今宵逗留せよと云われ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
も言った通り、かの「重盛諫言」を増補したもので、序幕は寿美蔵の何とか法印が平家|
調伏の祈りをしているところへ雷が落ちる。そこへ権十郎の成親と猿之助の多田蔵人が出....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
請して相模の江の島に大弁才天を勧請し、三七日間の断食の荒行をまで修せしめて、秀衡
調伏の祈願を籠めしめたのであった。彼が多年征夷大将軍の補任を希望したのも、実に秀....
「三国志」より 著者:吉川英治
いられ、絶えず帷幕に出入りして、なにか事あるごとに、祭壇に向って、祷りをしたり、
調伏の火を焚いたり、神降しなどして、 「神さまのお告げには」と、妖しげなご託宣を....
「三国志」より 著者:吉川英治
ら、いかに胸にあることでも、決して口外はいたしません」と伏完はここに初めて、曹操
調伏の意中を帝に打明け、帝もまた、お心をうごかした。 「――が、いかにせん、臣は....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
でこれが、女人のみごもりのためのお祈りであろうか。 察するに、こは、 関東|
調伏ノ御願。 たるに相違なく、事を、中宮御産にかこつけて、年々咒法の精を凝らし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
れも下手には触れられない。 かねてからの疑惑、中宮御産祈祷の怪なども、北条氏|
調伏が、その目的であると共に、朝廷の触手が徐々に、それらの僧綱を抱き込みにかかっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「いらい宮中に出入し、ついには五壇ノ法を構え、中宮御懐妊の祈祷とみせて、関東|
調伏の祈りをなしたに相違あるまい」 「祈祷は僧の勤め。なぜ悪い。ただし関東の呪詛....