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調子
「調子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
調子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
、若槻を除いては一人もあるまい。――まずあの男の暮しぶりといえば、万事こういった
調子なんだ。
「僕はその日《ひ》膳《ぜん》を前に、若槻と献酬《けんしゅう》を重ね....
「影」より 著者:芥川竜之介
草花の※《におい》、ナイフやフォオクの皿に触れる音、部屋の隅から湧き上《のぼ》る
調子|外《はず》れのカルメンの音楽、――陳はそう云う騒ぎの中に、一杯の麦酒《ビー....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
。」
本多子爵はわざと眼を外《そ》らせながら、私の気をかねるように、落着かない
調子でこう云った。私は先達《せんだって》子爵と会った時に、紹介の労を執《と》った....
「河童」より 著者:芥川竜之介
みません。実はこの旦那《だんな》の気味悪がるのがおもしろかったものですから、つい
調子に乗って悪戯《いたずら》をしたのです。どうか旦那も堪忍《かんにん》してくださ....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
の隣《となり》に両手に赤葡萄酒《あかぶどうしゅ》の杯《さかずき》を暖め、バンドの
調子に合せては絶えず頭を動かしていた。それは満足そのものと云っても、少しも差支《....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
くと、大に悟っているらしいが、お徳は泣き笑いをしながら、僕にいや味でも云うような
調子で、こう云うんだ。あいつは悪くすると君、ヒステリイだぜ。
だが、ヒステリイ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
× × ×
小説家 どうです、こんな
調子では?
編輯者 ロマンティクな所は好《い》いようです。とにかくその小品《しょ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
かけて来ないものじゃない。」
牧野の言葉には思いのほか、真面目《まじめ》そうな
調子も交《まじ》っていた。
「そうしたら、その時の事ですわ。」
「へええ、ひどく....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
かの。」
「貴公じゃあるまいし、誰が質になんぞ、置くものか。」
ざっと、こんな
調子である。
するとある日、彼等の五六人が、円《まる》い頭をならべて、一服やり....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
はお出《いで》になりませんな。」
内蔵助は、いつに似合わない、滑《なめらか》な
調子で、こう云った。幾分か乱されはしたものの、まだ彼の胸底には、さっきの満足の情....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
浅川の叔母の言葉には、軽い侮蔑《ぶべつ》を帯びた中に、反《かえ》って親しそうな
調子があった。三人きょうだいがある内でも、お律《りつ》の腹を痛めないお絹が、一番....
「運」より 著者:芥川竜之介
からね。つまり、神仏を相手に、一商売をするようなものさ。」
青侍は、年相応な上
調子《うわちょうし》なもの言いをして、下唇を舐《な》めながら、きょろきょろ、仕事....
「初雪」より 著者:秋田滋
な真似が出来ないッてことは得心だったはずじゃないのかい」 良人のこの言葉とその
調子には非難が含まれていることに気がついたので、彼女はそのまま口をつぐんでしまっ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
だった。ときどきそれが途切れて、先生の、まるで叱っているか命令でもしているような
調子の重々しい声が聞えた。また、ときには恐ろしい鞭の音がしたが、おそらく先生が、....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
一人言のようにいうと、ほかの二人も高い声で、 「そんだ、お天気になるてや。」 と
調子を合わせて、橋を渡って行きました。三人はいつものように、炭を売ってしまった後....