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談論
「談論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
談論の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
がゆえにその実在いかんを疑った実在論者(二一)や、禅門のごとく清浄、絶対について
談論した六朝の清談家も無視することはできぬ。なかんずく、道教がシナ国民性の形成に....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
柄でも声が妙にかん高で元気に話す男だ。殆どわめく様にマルクスだとかレーニンだとか
談論風発を続け、はては刻下の文壇をプチブル的、半死蛇等と罵り立てる。十時近い頃青....
「蘆声」より 著者:幸田露伴
、それから後はおちついた寛やかな気分で、読書や研究に従事し、あるいは訪客に接して
談論したり、午後の倦んだ時分には、そこらを散策したりしたものであった。 川添い....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
養の程も思う可き立派な文武の達人だ。此の一鉄と信長とが、四方の経略、天下の仕置を
談論していた。夜は次第に更けたが、
談論は尽きぬ。もとより機密の談《はなし》だから....
「連環記」より 著者:幸田露伴
くさも無く稜立つことも無く済んで了った。 但し双方とも、平常の往来、学問文章の
談論でなくて有ったことは互の腹に分って居ない筈は無かったのだから、匡衡の方は人が....
「糸くず」より 著者:国木田独歩
の心は全く糸の話で充たされてしまった。かれの弁解がいよいよ完全になるだけ、かれの
談論がいよいようまくなるだけ、ますますかれは信じられなくなった。 『みんな嘘言家....
「続堕落論」より 著者:坂口安吾
やっぱり嘱託の一人にOという新聞聯合の理事だか何かをしている威勢のいい男がいて、
談論風発、吉川英治と佐藤紅緑が日本で偉い文学者だとか、そういう大先生であるが、会....
「青春論」より 著者:坂口安吾
時にはあの方がというような感想を述べて研究し合うものである。ところが、勝った方は
談論風発、感想を述べては石を並べその楽しそうな有様お話にならないのに、負けた方と....
「蛍」より 著者:織田作之助
ろではなかったが、おまけにその客たちは部屋や道具をよごすことを何とも思っていず、
談論風発すると畳の眼をむしりとる癖の者もいた。煙草盆はひっくりかえす、茶碗が転る....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
真剣敢闘、汗は流れ、呼吸は荒れ、たまに勝負の手があくと汗をふきふき誰彼と腹蔵なく
談論風発、隠し芸まであつて「浜辺の歌」だの「小さな喫茶店」などゝいふセンチな甘い....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
で磊落で、酒も呑めば、独身の関係もあるが、カフェ歩きやダンスホール通いもするし、
談論風発で非常に社交的である。だから、誰でも直ぐ眩惑されて、敬愛するようになるが....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
しんとはしっていた。根拠地をさしてはしっているのだ。 大杯で酒をあおりながら、
談論風発しているのが、他ならぬ秋山要介であった。武州|入間郡川越の城主、松平大和....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
生とそれをとりまく門下生は、わが王城の雰囲気に盲いてわが天下国家を手だまにとって
談論風発して、それで安心し、安定していられるけれども、天下の大を知るハタの者から....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
うものの、二葉亭は舞台の役を振られて果して躍り出すだろう乎。空想はかなり大きく、
談論は極めて鋭どかったが、率ざ問題にブツかろうとするとカラキシ舞台度胸がなくて、....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
藤村の前へ出ると、頭が上らないじゃないか。弱虫め。」などと罵倒するようになった。
談論風発では、何といっても国木田独歩が第一だった。文字通りに口角泡を飛ばして、当....