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論外
「論外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
論外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
わせると、競争する事がすでによろしくない。第二に到底勝てそうもない競争をするのが
論外です。第三に命まで捨てるに至っては、それこそ愚《ぐ》の骨頂《こっちょう》じゃ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
顔を上げて云った。
「ねえ支倉君、とうとう僕は、ある一つの結論に到達したのだ。勿
論外包的だよ。全部の公式はとうてい判っちゃいないがね。しかし、個々の出来事からで....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
を寓したりとせらるる読者は、あの、紫の顱巻で、一つ印籠何とかの助六の気障さ加減は
論外として、芝居の入山形|段々のお揃をも批判すべき無法な権利を、保有せらるべきも....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れも竜神で固めてある……。』 問『外国にも産土はあるのでございますか?』 答『無
論外国にもある。ただ外国には産土の社がないまでのことじゃ。産土の神があって、生死....
「出来上った人」より 著者:芥川竜之介
はない。ざっと周囲を見渡した所、僕の知っている連中でも大抵は何かを恐れている。勿
論外見は恐れてはいない。内見も――内見と言う言葉はないかも知れない。では夫子自身....
「「ファン」について」より 著者:伊丹万作
ファンたるにすぎず、これはもはや映画のファンと称することさえ分に過ぎる。事すでに
論外に属するのである。(『ムウビイ』昭和十一年一月十四日号)....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
結局演劇芸術を認めない立場になる。演劇芸術そのものを否定する立場は、これはここで
論外としなければならない。しかし、演劇芸術に携わるもの、または演劇芸術を芸術の立....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
する……」「これをもちまして、本日の会議は……」の如き、その一端です。 ことに
論外と思われるのは、以前には、地方出の無学な女中の失態として笑い話になったような....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
だ。つまり、そこには到底信ぜられない、廻転がなければならない。けれども、それは勿
論外力を加えたものではなくて、その自転の原因と云うのは、推摩居士の身体に現われた....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
女の態度から起居振舞、口吻までをソックリそのままに写したのがお勢であるそうだ。無
論外形の一部分をモデルとしたので、全体を描いたのではなかった。第一、この女は随分....
「料理と食器」より 著者:北大路魯山人
、赤絵にしても明代であって、清になると、すでに素質が低落している。現代に至っては
論外である。むべなるかな、今日私たちが中国の料理を味わって感心するものはほとんど....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
、軽蔑に対する逆襲に向って来るかと思いのほか ――全くさ、幇間と来たら、こりゃ
論外でさ」 と、超然とする。国太郎は張合い抜けがして魯八のしょげた男をいたわっ....
「文化線の低下」より 著者:小川未明
も、そうでありますが、自分のことだけを考えて、社会について顧みないようなものは、
論外であるとして、また家庭について考えず、子供について考えないようなものが、階級....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
産者たる農民の慈悲善根に訴えて、無条件に衣食を乞うが如き輩は、真の乞食で、これは
論外でありますが、農業以外の雑多の職業は、大体において自然公民以外の落伍者の従事....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
で、一寸気楽に飯を食べに行こうというような所は、今でもまあ川鉄位なものだろう。勿
論外にも沢山同じような鳥屋でも牛屋でも、また普通の日本料理屋でもあるにはあるけれ....