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「論客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

論客の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
披露も終り、客より夫々の祝詞なども済み、爾して愈々舞踏に取り掛る場合と成った、勿論客の眼は一番多く秀子に注ぎ、誰も彼も先に秀子と共に躍《おどろ》うと思い其の旨を....
新ハムレット」より 著者:太宰治
屹っとなって相手の顔を見つめ、やがて静かに、君も淋しい男だね、とこう言え。いかな論客でも、ぐにゃぐにゃになる。けれども、なるべくならば笑って柳に風と受け流すが上....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
文学的には相当凝っているが、文学的には可なり幼稚だと云わねばなるまい。之は外国の論客の文章に較べて見ればすぐ気のつく筈のことで、つまり之は、例えばヘーゲルやマル....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
な諸領域内容から云えば、なおまだ著しい特色を有った有力な哲学者がいないではない。論客大森義太郎氏は某誌で「思想善導の哲学」と題して、反動哲学者の陣営を切りまくっ....
辞典」より 著者:戸坂潤
ラス・クザーヌス(N. Cusanus)等の所謂「反対の一致」は、実は弁証法(無論客観に於いての)の神秘主義的断念に外ならない。 ギリシア哲学乃至ギリシア・ロ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
その点で河上博士の後継者という意味を持っている。器用で達者で裕々|逼《せま》らぬ論客、即談客と見えた。私はこの間初めて会ったばかりだから、正確には判らないが。そ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
のお仕着せみたいな染め絣が一尺二尺とよく売れて行く。 アルトベルグさんは非常な論客だ。ほとんど完全に近い知識階級の日本語でまくし立てる。 『日本はほんとにいい....
最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
あるかどうかという議論が、日本でも試みられたことがある。内田銀蔵博士などが有力な論客の一人であったと思う。この論議はバックルの史観に遠由しているわけで、勿論外国....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
も、「タイムス」紙上に掲げられた、当時かなりに有名な寄稿家として知られていたある論客の署名の下に論ぜられた一文は、読者の注意を惹くに充分だった。それは批評的な半....
志賀直哉に文学の問題はない」より 著者:坂口安吾
定型に統制されたら、その方が珍であろう。奇説怪説、雲の如くまき起り、夜鴉文士や蝮論客のたぐいを毒殺憤死せしめる怪力がこもれば結構である。 人間にたいがいの事が....
恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
画の妙にあらず。躑躅だと説明される迄は牛だとばかり思っていた故なり。 恒藤は又論客なりき。――その前にもう一つ書きたき事は恒藤も詩を作れる事なり。当時僕等のク....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ろへ、一方は西国大名の中でも荒い評判の鍋島藩中のお国侍、大隈八太郎といって非常な論客で政治に熱狂していた志士の一人。その時は既に大官を得て出世しているとはいえ、....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
て御吹聴に及候。 『ホトトギス』は広く同人の小説を掲載すると同時に大いに同人間の論客を御養成如何にや。 楽堂の舞踏談など面白く候。 ○ 明治四十三....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
の通人的観察もまたしばしば人生の一角に触れているので、シミッ垂れな貧乏臭いプロの論客が鼻を衝く今日緑雨のような小唄で人生を論ずるものも一人ぐらいはあってもイイよ....
四十年前」より 著者:内田魯庵
発、伊公の著名なる保安条例が青天霹靂の如く発布された。危険と目指れた数十名の志士論客は三日の間に帝都を去るべく厳命された。明治の酷吏伝の第一頁を飾るべき時の警視....