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論意
「論意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
論意の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
を離れて存するのではない、かえって意識内容はこの力に由って成立するものである。勿
論意識の内容を個々に分析して考うる時は、この統一力を見出すことはできぬ。しかしそ....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
ますか」 「金さんというのかネ」と帆村は云った。「金さん、まだ脈が続いている。無
論意識は無いがネ。至急医者だ、警察も急ぐが、それより前に医者だ」 「医者は何処が....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
からそういう階級を云い表わす範疇ではないから、之が無産大衆だと云い切ることは、勿
論意味がない。だが現代青年と無産大衆とを離して理解することは、事実難いのだ。 ....
「途上の犯人」より 著者:浜尾四郎
宿から塩町までの市電の中で此の変な男を見たのをようやく思い出したのだった。 無
論意味なく電車の客をおぼえているわけではない。私がその時この男に注意したのには十....
「若きいのちを」より 著者:宮本百合子
ついていた若いものたちが二百何人か説諭をうけた写真が出ていた。そういう忠告も、勿
論意味がある。けれども、忠告を与えている人々は、例えばテニス・コートなどが、工場....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ものは如何にして意識され得るか――考え得られるか――という弁証法の意味(それは無
論意識・観念されたものである)だけが問題であって、弁証法それ自身は問題になれない....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
らない。意識はそれの本性上、何か意識以外のものに帰着し得ねばならないのである。無
論意識は意識以外のものと一旦区別されないのではない、だが一旦区別されて夫が独立し....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ありませんから。ホラ又と云われるのも、云うのもわるくないところもあると思うの、勿
論意義を軽く見てのわけではなくよ。更に、そのようにやろうと思わないしというのとは....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
に私は、大体の仕事を急いで片付けて、いつ会社を退出してもいいようにしておいた。勿
論意識してそうしたわけではなく、自然に気が急《せ》いてそういう結果になったのだっ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
がかれらの言葉のように思われ易いが、必ずしも、そうではないようだ。 吠え声も無
論意味をもっている。警戒のうなり、怒り声、不満の声、呼ぶ声、恐怖の悲鳴等々、それ....