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「論陣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

論陣の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
対立して無政府主義を宣言するに当り、進化論の一原理なる相互扶助の動向を取ってその論陣を堅めた。両者共に、個性から発して動植物両界の致命的要素たる本能であるとせら....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
理に関し、日○両国間に協議を開いて居りましたが、我が滝本総領事は、常に正々堂々の論陣を張って、○国の暴論を圧迫していましたところ、其の新規約も八分通り片がついた....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
みをかけていた庄司署長は、彼の脅迫、彼の嘆願に何等顧慮する所なく、正面より堂々の論陣を張り、攻撃的答弁を以て、一々支倉の妄を難じ、嘘言を責め、彼をして殆ど完膚な....
もの思う葦」より 著者:太宰治
ちと学問と素行と病気と失敗とを赤裸々に洗わせ、それを参考にしてそろそろとおのれの論陣をかためて行く。因果。 「私は、はかなくもばかげたこの虚栄の市を愛する。私は....
縮図」より 著者:徳田秋声
車がレールの上を走っていた。ほとんどすべての新聞社はこの界隈に陣取って自由民権の論陣を張り、洋品店洋服屋洋食屋洋菓子屋というようなものもここが先駆であったらしく....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
って、当時の法律家間には、法典の発布、実施の可否が盛んに論争せられた。英仏両派の論陣はその旗幟《きし》甚だ鮮明で、イギリス法学者は殆んど皆な延期論を主張し、これ....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ら最近では『読売』、『国民』(?)等々の場合がそれだ。大新聞はこの現象を称して「論陣の強化」という風に云っている。だがこれは新聞の論陣の強化(それも後に見る通り....
次郎物語」より 著者:下村湖人
なく、まるでおどかすような調子で主張した。第二はストライキ絶対反対論で、主として論陣を張ったのは梅本だった。第三は、いわは中間派で、情理をつくして留任を懇請し、....
剣侠」より 著者:国枝史郎
間一度も陣十郎は、自分に対していやらしい言葉や、いやらしい所業に及ばなかった。勿論陣十郎は義父の敵、討って取らねばならぬ男、とはいえ義父を討ったのも、その一半は....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
るが、左に右く二葉亭は八門|遁甲というような何処から切込んでも切崩す事の出来ない論陣を張って、時々奇兵を放っては対手を焦らしたり悩ましたりする擒縦殺活自在の思弁....
三国志」より 著者:吉川英治
徴しても明らかな批判である――というのであった。 彼はなお舌戦の気するどく、大論陣をすすめて、その玄徳のあとをうけて、これに臨むところの孔明その者に向っては、....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
っともうれしくはないのだが、二人の幼い者が、そんな理屈を考え出し、筋の通るように論陣を張るほどに、それぞれ成長してくれたことを知るのがうれしかったのである。すぐ....