諸々[語句情報] »
諸々
「諸々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
もやはり甚太夫の病は癒《なお》らなかった。喜三郎は看病の傍《かたわら》、ひたすら
諸々《もろもろ》の仏神に甚太夫の快方を祈願した。病人も夜長の枕元に薬を煮《に》る....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
ばされず、且つ女人《にょにん》の肌に触れられての御誦経《ごずきょう》でござれば、
諸々《もろもろ》の仏神も不浄を忌《い》んで、このあたりへは現《げん》ぜられぬげに....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
検され用意された。 また海底調査隊員十一名が持って行く品物も集められた。それは
諸々の観測器具を始めとし食糧、飲料、工具、通信器、照明灯などの外にダイナマイトと....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の結果を見た上でなければ私の実の判断は定まりません」
斯う云って猶綿密に死骸の
諸々方々を検めたが、頓て「オヤオヤ、此の様な物が」と云って、探偵は死骸の着物の衣....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
月であったから、安居はまだ半年に及んだばかりであったけれども、惟念の念頭からは、
諸々の妄念が、洗わるるごとくに消えて行った。心事は元より未了であったけれども、心....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
、小浜、串山三村の代官高橋武右衛門は、夜半放火されて驚いて出る処を討たれた。其他
諸々在々の諸役人も同じく襲撃されたのである。 時に島原の領主松倉重次は、江戸出....
「メデューサの首」より 著者:小酒井不木
ありませんが、とても二度と医者をやる勇気が出ないものですから、こうして勝手次第に
諸々方々を飛びまわって、山川に親しむよりほかはありません。 さて、お語はわたし....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
、石鹸を持って何町か歩いて、それから衣服を脱いで、また着て歩いて帰るという、その
諸々の仕事が大変うるさいので、一旦着たものは寝るまで脱ぎたくないというのが私の好....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
に見えもした。 この一行が進めば進むほど、その一行を惑わかすかのように、野には
諸々の草や木の花が、数を尽くして咲いていた。 で、一行は我を忘れて、先へ先へと....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
庭あたりで、木々のざわめく音がした。 庭には花が咲いているはずだ。風に巻かれて
諸々の花が、繚乱と散っていることであろう。 が、この部屋は静かである。燈火が金....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
扉の館の、高い高い二階から眺められる夜景は、随分美しいものであった。主屋をはじめ
諸々の建物や、おおよその庭木は眼の下にあった。土塀なども勿論眼の下にあった。月は....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
その最初の戦争からして既に、多くの作家を動員したという事実が重要である。そして、
諸々の作品に見られる愛国的乃至は軍国的意識性は、日清戦争の××××××××して解....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
、その秘密の烈しい恋を基として、演じられるのでござります。私はこれからこの脚本の
諸々の色と匂い、光と陰、無音と音楽とをお話し致しましょう。 この脚本は夕暮より....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
ある。またそのあいだには旧宅の焼跡の整理もしなければならない。震災に因って生じた
諸々の事件の始末も付けなければならない。こうして私も妻も女中らも無暗にあわただし....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
らず、肥後にも古く同名の郷があり、播磨風土記にも同じ名の地が見え、他にも少からず
諸々に存在するのである。これについては平安朝以来種々の解釈を下し、太古天地剖判以....