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諸侯
「諸侯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸侯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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「煙管」より 著者:芥川竜之介
あいがん》したからではない。彼はそう云う煙管を日常口にし得る彼自身の勢力が、他の
諸侯に比して、優越な所以《ゆえん》を悦んだのである。つまり、彼は、加州百万石が金....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
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細川家は、
諸侯の中でも、すぐれて、武備に富んだ大名である。元姫君《もとひめぎみ》と云われた....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
に沈むばかりじゃ。わが武王これを見るに堪えかねて、四百余州《しひゃくよしゅう》の
諸侯伯をあつめ、紂王をほろぼし、妲己を屠《ほふ》って世をむかしの明るみにかえし、....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
は、忠直卿の心には何物も残っていなかった。 越えて翌月の五日に城攻めに加わった
諸侯が、京の二条城に群参した時に、家康は忠直卿の手を取りながら、 「御身が父、秀....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
、後に語り伝えられた。 然るに無力でありながら陰謀好きの将軍義昭は、近畿を廻る
諸侯を糾合して、信長を排撃せんとした。その主力は、越前の朝倉である。 信長は、....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
ないのは勝家である。嘗つて諸将の上席であった自分も、この有様だと、ついには一田舎
諸侯に過ぎなくなるであろう、――秀吉の擡頭に不満なる者は次第に勝家を中心に集るこ....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
非常時会議をやっている。 「二月七日辰刻、将軍家|渡刻」 四月初旬には、多くの
諸侯に、出征準備の内命を発している。 四月四日には、家康、子義直の婚儀に列する....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
人では、やっと、十何万石の大名として残った。 しかし、関ヶ原で跡方もなく亡んだ
諸侯に比ぶれば、いくらかましかも知れない。 信幸、家康の許へ行くと、家康喜んで....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
露霜の清い林、朝嵐夕風の爽かな空があります。決して人間の持ちものではありません。
諸侯なんどというものが、思上った行過ぎな、あの、鷹を、ただ一人じめに自分のものと....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
に棲み、鱗鋭く、面顰んで、鰭が硬い。と見ると鯱に似て、彼が城の天守に金銀を鎧った
諸侯なるに対して、これは赤合羽を絡った下郎が、蒼黒い魚身を、血に底光りしつつ、ず....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
るものの効はあろう。 世に、緋、紫、金襴、緞子を装うて、伽藍に処すること、高家
諸侯の如く、あるいは仏菩薩の玄関番として、衆俗を、受附で威張って追払うようなのが....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
剣道師範に比べて、敢て腕前は劣らぬのだ。けれど他が何千という弟子を取り、幕府或は
諸侯から後援せられているに関らず、秋岡陣風斎は浪宅に貧窮の生活をつづけていて、弟....
「荘子」より 著者:岡本かの子
時の支那の中心に位し諸国交通の衝路に当りつつ歌舞騒宴の間に説客策士の往来が行われ
諸侯の謀臣と秘議密謀するの便利な場所であった。 荘子が遜に連れられ洛邑の麗姫の....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
を立続けに煽って言った。不思議に面に颯爽たる血が動いた。 「でもね、槙村さん、大
諸侯の持もの御秘蔵というのが出るんですから、衣裳には立派なのがあります。――第一....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
はまずこういう風ですから、その点から見ると封建制度でその華族家なるものはいわゆる
諸侯の位置を占めて居るように思われる。しかしまたその他の点から見るとまた郡県制度....