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諸国
「諸国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
眺めた。町家のものは、彼の気分とは没交渉に、皆その日の生計を励んでいる。だから「
諸国|銘葉《めいよう》」の柿色の暖簾《のれん》、「本黄楊《ほんつげ》」の黄いろい....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ぶん》九年の秋、一行は落ちかかる雁《かり》と共に、始めて江戸の土を踏んだ。江戸は
諸国の老若貴賤《ろうにゃくきせん》が集まっている所だけに、敵の手がかりを尋ねるの....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
語《らくご》でもやらせるのかね?」
「何、講談だそうだ。水戸黄門《みとこうもん》
諸国めぐり――」
穂積中佐は苦笑《くしょう》した。が、相手は無頓着に、元気のよ....
「或る女」より 著者:有島武郎
あるに違いない。うらさびしく秋風の吹きわたるその小さな港町の桟橋に、野獣のような
諸国の労働者が群がる所に、この小さな絵島丸が疲れきった船体を横たえる時、あの木村....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
川の磧《かわら》は、宵々ごとに納涼の人出のために熱了せられぬ。この節を機として、
諸国より入り込みたる野師らは、磧も狭しと見世物小屋を掛け聯《つら》ねて、猿芝居《....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
注意を引く二つの部類がある、その一は吾人今日の文化の重要な部分をそこから継承した
諸国民のものであり、その二は高級な理解力と考察の深さをもった他の民族のそれである....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の民族的関係もあり、合衆国よりもむしろヨーロッパ方面と経済上の関係が濃厚な南米の
諸国に於ては、合衆国を中心とする米州の連合に反対する運動は相当強いのですけれども....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
いは殺す、鋭き大自在の爪かと見ゆる。 二 修業中の小次郎法師が、
諸国一見の途次、相州三崎まわりをして、秋谷の海岸を通った時の事である。 件の大....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
。同じ格だが、中には凄いような巧いのがあるという。 唄いながら、草や木の種子を
諸国に撒く。……怪しい鳥のようなものだと、その三味線が、ひとりで鳴くように熟と視....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
まあこうやって、大神宮様のお庇で、繁昌をいたしまするが、旧の大晦日と申しますと、
諸国の講中、道者、行者の衆、京、大阪は申すに及びませぬ、夜一夜、古市でお籠をいた....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
オンセント・ハリスが全権を帯びて来るに及び、始めて通商条約を結び、次で英露仏等の
諸国も来りて新条約の仲間入したれども、その目的は他に非ず、日本との交際は恰も当時....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
子がいから仕込まれた、――これは名だたる師匠の細工場に籠ってして、懐中のある間は
諸国旅行ばかりして漂泊い歩行く。 一向に美術家でない。錺屋、錺職をもって安んじ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
界戦争のさいはこれまた遠くドイツ、イタリアと軍事同盟を結び中国ならびに東南アジア
諸国に背を向け、軍事的侵入を試み帝国主義的発展をなしたところに大失敗があったとい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
容は戦争計画の真の一部分に過ぎず、しかもその計画は第一次欧州大戦の経験による欧州
諸国の方針の鵜呑みの傾向であったから、多少戦争の全体につき思索を続けていた私には....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
その後しばらくの間は何の反響もなかったのですが、そのうちにまず北欧スカンジナビア
諸国においてその真価が認められ、ぽつぽつ註文が来るようになり、大正十二年には北欧....