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「諸本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

諸本の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
秋山図」より 著者:芥川竜之介
比べると、また一段と出色《しゅっしょく》の作です。おそらくは大癡《たいち》老人の諸本の中でも、白眉《はくび》ではないかと思いますよ」 「そんな傑作ですか? それ....
駒のいななき」より 著者:橋本進吉
自筆本には「ひと」とあり、更に九条家旧蔵本、真淵校本、千蔭《ちかげ》校本その他の諸本には皆「いう」となっている。そのいずれが原本の面目を存するものかは未だ判断し....
芽生」より 著者:島崎藤村
て来る。祗園の祭も近づいた、と私は思った。軒並に青簾《あおすだれ》を掛け連ねた小諸本町の通りが私の眼前《めのまえ》にあるような気がして来た。その辺は私の子供がよ....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
際して、 『余呉床合戦覚書』及び『別本余呉床合戦覚書』上下を主たる参考本とし、諸本によっては人名の多少異るものがあるが今は総てこの覚書に従った。 他に参考と....
十二支考」より 著者:南方熊楠
間に歌われ種々の増補と改竄《かいざん》を受けたのだから、和漢の所伝が現在インドの諸本と異処多きはそのはずだ。仏典にはこれを一女の故を以て十八|※《がい》(今の計....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ャクは殆ど百%カルシュームで、結核患者の栄養食としては至極適当なものであることが諸本の一致して説くところであった。 患者の方はコンニャクのほかにもその他何々の....
明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
車六台とレール等々は、中古品を含んでいたのはもちろんであるが、「文明開化」の欧米諸本国とゲージを同じくする広軌ではなくて植民地の、「軽便鉄道」である狭軌から成っ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
が世間に出てしまったので、『新古今集』には大へん異同のある古写本が多いのである。諸本の奥書を見ると分るが、家長の本が出来るまでに、これで決着という風に思われたら....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
、牛若脱走の身辺には、深栖三郎光重とか、その子陵助頼重などの源氏党がいたように、諸本には見えるが、これも史実というには足らない。弁慶に至ってはなおさらで、五条橋....