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「諸色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

諸色の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
であるからである。かくて私達が太陽の光線そのものを見窮めようとする時、分解された諸色をいかに研究しても、それから光線そのものの特質の全体を知悉することが出来ぬと....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
四斗五升もした。大豆一|駄二両三分、酒一升二百三十二文、豆腐一丁四十二文もした。諸色がこのとおりだ。世間一統動揺して来ている中で、村民の心がそう静かにしていられ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ものから申し出のあった書付を取り寄せた。それを一同の前に取り出して見せた。当時は諸色も高くなるばかりで、人馬の役を勤めるものも生活が容易でないとある。それには馬....
十二支考」より 著者:南方熊楠
これを擬倣したのか。とにかく蜥蜴が地中に棲んで蚯蚓《みみず》様に堕落したのだが、諸色|交《こもご》も横条を成し、すこぶる奇麗なもある。『文字集略』に、※《ち》は....
十二支考」より 著者:南方熊楠
には両《ふたつ》ながら淡青に彩しあり。されば古え色を別つ事すこぶる疎略にて、淡き諸色をすべて白色といいし由 L. Geiger,‘Zur Entwicklung....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
用品の廉売所となっていることは今はじめて知りました。 「お救い米」が済んだ後で、諸色《しょしき》が高くなるにつれて、売惜み、買占めをする奴がある、それを制するた....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
付《つき》五合ならねば窮民口を糊《こ》し難しと記し、また或は米穀は固《もと》より諸色《しよしき》の代価速かに引下ぐるにあらずんば忽ち市中を焼払はんなどと書裁《し....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の『印度紀行』一巻八章(ホール英訳)の注に、インドで犀《さい》を闘わすにその毛を諸色で彩った、今も象をさようにするとあり。惟うに麒麟や鳳凰、それから獅子を五采|....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
の相談などは毫《ごう》も省《かえり》みらるるものではない。この一例をもってみても諸色《しょしき》が上がるの下がるの、米価が騰貴《とうき》したために貧民《ひんみん....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ず、郵便貯金などいうことはさらにありませんから、師匠に預けるのが一番確かでした。諸色の安い時のことであるから、一分という額は、一日分親子四人位で、どうにかやって行けたものであります。....
酒渇記」より 著者:佐藤垢石
十四文、二百文に急騰した。これは明治五年に、南鐐四文銭が世に出て相場が賤くなり、諸色が貴くなった関係であるという。 文化文政ごろの酒については、『五月雨草紙』....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
して、各国各種の人種相集まり、その間に雑婚して、混血の人種を生じ、白・黄・赤・黒諸色の人種博物館の観あり。日本人も七百人寄留すと聞くも、目下みな真珠採集のために....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ども、この方面より筆を著けるならば文学になり得ると思う。鼠の価は最初は二銭、後に諸色の騰貴と共に、改めて五銭と定められた。その間に暫く割増金|附の抽籤券を以て、....