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諸行
「諸行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「芽生」より 著者:島崎藤村
戦争の話をしたり、笑ったりしていた。思わず私も喪心した人のように笑った。やがて小
諸行の馬車が出た。沈んだ日光は、寒い車の上から、私の眼に映った。林の間は黄に耀《....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る衣裳を着せたにすぎないのである。 デュ・プレルの考えはまたルクレチウスが次の
諸行を書き残した考えにも通じるものがある(『物の本性について』De Rerum ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
血喀血の原因動機ははっきり区別出来ないということだ。で、喀血出血の原因となるべき
諸行について日常極度に恐れを抱いて暮すということは、如何がなものかと思う。いくら....
「食魔」より 著者:岡本かの子
人面疽の顔は、ずった偶然によって却って意味を深めたように思えた。人生の不如意を、
諸行無常を眺めやる人間の顔として、なんで、この上、一点の描き足しを附け加える必要....
「死生」より 著者:幸徳秋水
き考えを有って居る。 二 万物は皆な流れ去るとヘラクリタスも言った、
諸行は無常、宇宙は変化の連続である。 其|実体には固より終始もなく生滅もなき筈....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
か」 と一生懸命に組付いて長二の鬢の毛を引掴みましたが、何を申すも急所の深手、
諸行無常と告渡る浅草寺の鐘の音を冥府へ苞に敢なくも、其の儘息は絶えにけりと、芝居....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
ばならぬ、死は生によって来る、と聞けば、なるほど、全くその通りだ、と思います。「
諸行無常」だの、「会者定離」だのと聞けば、なるほどそれに違いないとうなずかれます....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ゆる村の集会に出た。諸君が廉酒を飲む時、彼は肴の沢庵をつまんだ。葬式に出ては、「
諸行無常」の旗持をした。月番になっては、慰兵会費を一銭ずつ集めて廻って、自身役場....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
うな口調で申しますので、立つ瀬が無く、「無礼者!」と大喝して女を力まかせに殴り、
諸行無常を観じ、出家にならねばならぬと覚悟を極めた次第で、今日つらつら考えると私....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
っている。 二 万物はみなながれさる、とへラクレイトスもいった。
諸行は無常、宇宙は変化の連続である。 その実体には、もとより、終始もなく、生滅....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ガリ版の印刷物をとり出して、みんなに配布した。 それには、組織や、講義科目や、
諸行事の時間割など、必要な諸計画が一通りならべられていたが、そのどの部分を見ても....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
子姉はそれよりも十三年も前に死んでしまったのだ。祖母も母ももうこの世におわさぬ。
諸行の無常を克服し、生滅の法を滅しおわせる道がない限りは、現世的の幸福だけで我々....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
がって、隣家の騒ぎもしずまった。笑い声もきこえない。 ボーンと鐘が鳴り出した。
諸行無常の後夜の鐘だ。 「酒はないか?」と浪人はいった。 「なんの酒などございま....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
っとこらしている息の中を、長唄が、 ※鐘に恨は数々ござる、初夜の鐘を撞く時は、
諸行無常と響くなり……。 と、重々しく、初まったのでございました。と、私といた....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
・経師・塗師の助手・硫黄・箒売・一服一銭・煎じ物売など、下り者と云われた諸職人・
諸行商人は、多く法師姿である。その他既に俗体になっているもののうちにも、同じ流れ....