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諸説
「諸説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸説の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
打《あだう》ちの工夫《くふう》を凝《こ》らしつづけた。この仇打の工夫についても、
諸説のいずれが正しいかはしばらく疑問に附するほかはない。
(一)「旅硯」、「農家....
「河童」より 著者:芥川竜之介
るは容易なりや否や?
問 諸君の生命は永遠なりや?
答 我らの生命に関しては
諸説|紛々《ふんぷん》として信ずべからず。幸いに我らの間にも基督教《キリストきょ....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
来、腑分の日を一日千秋の思いで待っていた。彼はターヘルアナトミアの絵図が、古人の
諸説とことごとく違っているのを知っておった。彼は、それを実地に照して、一日も早く....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に関する我々の観念の正しさの蓋然性 ※ 太陽並びに恒星の輻射の原因に関する古代の
諸説/マイヤー及びヘルムホルツの考え/リッターの研究/ガス状天体の温度/雰囲気の....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
月集」の読み方によったものである。意味は徳川時代から茶人の間の問題となっていて、
諸説紛々。今泉雄作氏の説では、禅の喝のような一種の間投詞で、「ええなんじゃいの」....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
れているのを見て、人事ならぬ思いを抱くであろう。たといそれは充分には解決されず、
諸説まちまちであり、また結論するところ自分を完くは満足させてくれなくとも、ともか....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
と云って、民衆が急に芸術の中に勢力を得て来た事と、民衆芸術と云う総名の下に集まる
諸説の極めて紛々たる事とを挙げている。 「現に民衆劇の代表者と云われる人々の間に....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
野両博士のその公刊を勧告せられしほどありて、多くの史料をよく按排し、巧みに他人の
諸説を引用して、当時の対夷事情を見るに便利なる好著なり。されどあまりに濃厚なる蝦....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
有しおるかを知るを要す。これをもって、予は諸人のいうところを集めしに、およそ左の
諸説に過ぎず。すなわちある者は、従来久しくその家に養われおる女子(年齢十八、九歳....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
ーから経営方針までを決定しております。この委員会の席上でも、何を選ぶかについては
諸説ふんぷんたるものがあったのですが、まず第一に支障なく選ばれたのは「ノラ」であ....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
たものであった。したがってまず以て記録上より立てられた一切の法隆寺非再建に関する
諸説を列挙して、ことごとくその採るに足らざる所以を論証し、さらに一切の実物上に立....
「狐」より 著者:岡本かの子
れが評判のさつま芋というものか。町方では毒になるといったり、薬になるといったり、
諸説まちまちだ。河豚は食いたし、命は惜しだな。 ――貴公までそんなことをいう。や....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
正徹の寂後十数年を経て、『古今集|童蒙抄』を著したが、その中にも、「すべて家々の
諸説、人々の覚悟、更にこ細をしらずと雖も、歌の道におきては、定家卿の説をはなれて....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
いては種々の説があり、自分もかつて「特殊部落研究号」(本誌二巻一号)においてその
諸説を紹介し、中にもほぼ餌取説に賛成しておいた事であった。そしてその後の研究の結....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
わねばならぬ。 しかしながら、だんだん材料を古いところに求めてみると、これらの
諸説は遺憾ながらいずれも成立すべからざるものなることを承認せざるをえなくなる。議....