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諸道
「諸道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
る。切り回しよく見かけを派手《はで》にしている割合に、不足がちな三人の姉妹の衣類
諸道具が少しばかりあるだけだ。それを叔母は容赦もなくそこまで切り込んで来ているの....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
りに興奮した。そして「果物屋をやろうやないか」顔はにがりきっていた。 関東煮の
諸道具を売り払った金で店を改造した。仕入れや何やかやで大分金が足らなかったので、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
づけた。 「質屋の庫に鼠は禁物です。質に取った品は預かり物ですから、衣類にしろ、
諸道具にしろ、鼠にかじられたりすると面倒ですから、どこの店でも鼠の用心を怠りませ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
水のごとくで、歯に沁みるほどに冷たくなっていた。和子は急いで我が家へ帰って、衣類
諸道具を売り払って四十万の紙銭を買った。 約束の時刻に酒を供えて、かの紙銭を焚....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
て已むを得ないが、そのころには俗にひきずり餅というのが行なわれた。搗屋が臼や釜の
諸道具を車につんで来て、家々の門内や店先で餅を搗くのである。これは依頼者の方であ....
「わが町」より 著者:織田作之助
そして、「果物屋をやるより仕様がない」顔をにがり切って見せた。 関東煮の
諸道具を売り払った金で店を改造した。仕入れや何やかやで大分金が足らなかったので、....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
周章した足利直義は、遂に十二月、高師直、師泰兄弟を総大将として中国、東海、東山
諸道の大軍を率いて発向せしめ、最後の決戦を企てた。 元来正行は常に寡兵を以て、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、かれらは或る寺へも乱入して財宝を掠め取ろうとした。この寺ではかねて供養に用いる
諸道具を別室に蔵めてあったので、賊はその室の戸を打ち毀して踏み込むと、忽ちに法衣....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
最も大きいのがかの大王で、先年逃げ去ったものであるらしい。かれらのたずさえて来た
諸道具はみなほんとうの金銀宝玉を用いたものであるので、老女はそれを官に訴え出ると....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
。 だが酔いは少しも廻ろうともしない。心気がさえるばかりである。 「家の構え、
諸道具や諸調度、これから推してもこの家は、大変もない財産家らしい。いや主人もそう....
「兜」より 著者:岡本綺堂
店をたたんで何処へか立退いてしまったので、兜のゆくえも判らなかった。おそらく他の
諸道具と一緒に売払われたのであろうと、金兵衛は言っていた。 それから四年目の慶....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
けとなって心臓を痛めたと、医者が匙を投げてから内証は証文を巻いた、但し身附の衣類
諸道具は編笠一蓋と名づけてこれをぶったくり。 手当も出来ないで、ただ川のへりの....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
寿司の相場も実のところ味覚に通じた客人が決めているともいえる。 店つきの風格、
諸道具、材料および原料、衛生設備、その他職人、女中にしても一流好みを狙い、すべて....
「ある日の午後」より 著者:小川未明
後であった。私は散歩から家に帰って来ると長屋の前に荷車があった。それにいろ/\の
諸道具が載せられていた。小さな箪笥もあった。しかしすべて一台で足りたのである。軒....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
たしなみだけでなく、人間上のものになって来ます。その心得はもう一芸のものでなく、
諸道に通じます。そして人を感動させます。利休のたしなみのごときも、私たち処世上の....