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「謝恩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

謝恩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
して謝意を標《しる》した。カーナーヴォン卿その株を睹《み》由来を聴いて、英人なら謝恩のためこの樹を保存すべきに葡人はこれを伐った、所|異《かわ》れば品《しな》異....
十二支考」より 著者:南方熊楠
取られて死ぬべかりしを其《そこ》に来合せ命を助けたもうとこの女子に聞いた嬉しさに謝恩のため迎え申したと言って、何とも知れぬ旨《うま》い物を食わす、さて主人いわく....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
方の憫笑に価すれば幸である。 事は故翁から習ったに過ぎない一教授佐藤文次郎氏の謝恩の一念から起り、全くの赤の他人である彫塑家津上昌平氏の感激から来た犠牲的熱意....
亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
る事ができた。しかし卒業したのはやはりうれしかった。そして神田の西洋料理でやった謝恩会へも出た。しかし黙ってすみのほうへ引っ込んでいた。」こんな事が「どうなりゆ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
塞ぎ水を止め天魔敗走した。洪水息んでノア牲《いけにえ》を献《たてまつ》って上帝に謝恩し、一同大いに悦ぶ最中に蛇来って約束通り人を求めて食わんという。ノアこの人少....
十二支考」より 著者:南方熊楠
希代の智馬と知れて王一億金もて瓦師より買い取ると、今度果して王の命を活かし、その謝恩のための大会じゃと。商主聞きおわって、どうやら自分が瓦師に遣った駒の事らしく....
連環記」より 著者:幸田露伴
えば樹下石上にあるべき僧侶が、御尊崇下さる故とは云え、世俗の者共|月卿雲客の任官謝恩の如くに、喜びくつがえりて、綺羅をかざりて宮廷に拝趨するなどということのある....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いで、無遠慮に話をさえぎった。彼は舌がほどけてきて馴《な》れ馴れしくなっていた。謝恩の念で心がいっぱいになっていた。そして未来の抱負を率直にうち明けながら、コー....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
刑)その種の言葉は人に一つの地位を得させるものである。 ブールボン家復帰の記念謝恩日に、タレーラン(訳者注 革命、帝政、王政復古、と順次に節を曲げし政治家)が....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
だ。」と祖父は叫んだ。「こういう諺《ことわざ》がある。 謝肉祭末日の結婚ならば謝恩を知らぬ子供はできない。 是非ともやろう。十六日にきめよう。マリユス、お前....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
たのである。 昭和十五年、十二月二十日であった。例年のこの日は、恩師の大先生の謝恩会が門下生によって催される日であった。先生のすむ伊東は、汽車も通らぬヘンピな....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
展しつつある。これ偏にお得意の御愛顧の賜物であると思うと、私は何かしてこの機会に謝恩の微意を表したくなった。そして思いついたのが開業満五周年記念として、一割引の....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ならぬものだから……」と言ったのが私の耳に残っている。私が二十四の時、この先生の謝恩会が企てられた。何しろ郷党の先輩も皆この先生の手塩にかかっているので、大勢あ....
双面獣」より 著者:牧逸馬
して勤めて、教会の善き仕事のために、いつも先頭に立って人一倍働いて来たので、その謝恩の意味で、今夜の集会《あつまり》で全教会員に押されて長老《エルダア》の地位に....
大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」より 著者:神西清
瀬なさがこみ上げて来た。長い長い朝勤めがすむと、讃祷がそれに続き、それから弥撒、謝恩の礼拝。…… 「けど、神様というものはあるんだわ。きっとあるにちがいないわ。....