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謝辞
「謝辞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
謝辞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
っき》自分の報告が滞《とどこお》りなく済んだ証拠《しょうこ》に、御苦労さまと云う
謝辞さえ受けた後《あと》で、こう難問が続発しようとは毫《ごう》も思いがけなかった....
「高島異誌」より 著者:国枝史郎
、更に様々問答したが、永い六月の日も暮れて点燈頃になったので、俄に僧は立ち上がり
謝辞を述べて帰えろうとした。と、困難の修行の旅が老齢の彼を弱らせてたものか、我破....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ところ、重々ありがたき御厚情のほど、同人よりうけたまわり、まことにもって申すべき
謝辞も御座なき次第、小生ら夫妻は申すに及ばず、老母ならびに近親のものまでも御懇情....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
と結びの一句|低く咽んで、四絃一|撥蕭然として曲終るまで、息もつかなかった。讃辞
謝辞口を衝いて出る。天幕の外もさゞめいた。興未だ尽きぬので、今一つ「墨絵」の曲を....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
之が実際に行われるとすれば、恐らく此の島では前代未聞であろう。 私は彼等に厚く
謝辞を述べた。私は彼等の代表者(此の男を私は個人的に良く知らない)と面を合せて腰....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
から、浴衣に陣羽織の山崎老がやおら進み出て主人の原田に、今宵の客を代表して鷹揚に
謝辞を述べ、原田も紙衣の破れた袖口を気にしながら、 「これは御一同、ようこそ。大....
「創生記」より 著者:太宰治
ノオ仕事シテ居ラレルナラバ、私、何ヲ言オウ、声高ク、「アリガトウ」ト明朗、粛然ノ
謝辞ノミ。シカルニ、此ノ頃ノ君、タイヘン失礼ナ小説カイテ居ラレル。家郷追放、吹雪....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
温泉郡長の大道寺一善氏が私に対する頌賛的の演説があり、私もそれに答えかたがた厚く
謝辞を述べて、この碑は私の如きものの記念というよりは、故旧に対して厚い同郷諸君の....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
界の王としてまた巴里において最も有名な人物として、彼はしばしば多くの讃辞やまたは
謝辞、否恋文さえ受取った。その中に一つ、何等の理由なしに彼の記憶をとらえるものが....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ようやく間に合わし、お得意の便宜を計って差上げたのに、もう不用になったとて一言の
謝辞もいわぬのみか、その品に難くせつけて突っ返されることがある。こちらはこういう....
「或教授の退職の辞」より 著者:西田幾多郎
。停年教授はと見ていると、彼は見掛によらぬ羞《はに》かみやと見えて、立つて何だか
謝辞らしいことを述べたが、口籠ってよく分らなかった。宴が終って、誰もかれも打ち寛....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ヘとは、交互に反対の倶楽部へ入会しているのだった。 しかしウルリーケは、法水の
謝辞を快く容れて自室へ去ったが、そうして、悪鬼の名が、瞬間フォン・エッセンからシ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ら奉仕し黙々とギセイ精神を発揮すべきだ、という当然の結論が分ってくる。 豊富な
謝辞で労に報いてそれで美しくすますような習慣の下では、自分が人のために喜んでギセ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、暖靄朦々たり。夕陽は霞中に入りて深紅色を呈す。夜に入り、支配人の宅を訪問して
謝辞を述ぶ。 二十二日、晴れ。炎熱前日に異ならず。支配人および平野氏、途中まで....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
が、各州議会共山崎団長と松本代議士を演壇に案内して議長が歓迎の辞を述べ山崎団長に
謝辞を演説せしめ、松本代議士に通訳せしめると云った調子で一寸我が国では想像出来な....