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謳歌
「謳歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
謳歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
。自分より遠ざけて、自分の目より離さんと工夫するのが人間の心である。哲学がそれを
謳歌《おうか》し、宗教がそれを賛美し、人間のことはそれで遺憾《いかん》のないよう....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
無頓着なるには少しくポーエチック過ぎる。我々は文明を呪うものでは無い。却て文明を
謳歌しておる。が、文明は我々を駆逐せんとして無言の逐客令を布いておる。我々の身の....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
くすれば一種の自然力であるらしい。私はショウペンハウエルと共にこの真理を信仰し、
謳歌し、主張したい。倦怠の裡には寂愁があり、勝利の裏には悲哀がある。一つは生を欲....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
巻十九・四二一一)などと云って、美麗な人を形容したのがあるが、此歌は帝都の盛大を
謳歌したのであるから、もっと内容が複雑|宏大となるわけである。併し同時に概念化し....
「まぼろし」より 著者:国木田独歩
る。かれの友のある者は参議になった、ある者は神に祭られた。今の時代の人々は彼らを
謳歌している。そしてかれは今の時代の精神に触れないばかりに、今の時代をののしるば....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
が生きていたあの欧羅巴の社会生活もこれに比べたら獄屋のようなものだ。自分は心から
謳歌する。この森林の生活を…… ジョンソンは実際こう思ってこの蕃界の生活を恐れ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
にきまったものだが、明治に政党の起って以来、保守党も進歩党も耐乏生活を要求したり
謳歌したりするばかりで、国民の生活水準を高めることなど、念頭にとどめたことがなか....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
達までが僕達のめぐり逢いを祝福してくれるではありませんか?……自然が僕達の友情を
謳歌してくれるのです! なよたけ!……あの美しい小鳥の唄を聞いてごらんなさい! ....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
述を見れば天明前後の社会の堕落さ加減は明らかに写って居ますが、時代はなお徳川氏を
謳歌して居るのであります。しかし馬琴は心中に将軍政治を悦んでは居りませんでした。....
「ヒトラーの健全性」より 著者:国枝史郎
は彼が変質的天才で無く、変質的芸術家で無かったことである。 彼が、未来派絵画を
謳歌するていの変質的芸術家であったならば、漸進的戦術と、伝統を改良した新兵器とを....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
意ならしめたばかりでなく、活歴嫌いの観客も少しく我を折って来たらしく、その活歴を
謳歌する人々もだんだんに現われた。しかし一面にはやはり好感を持っていない人々もあ....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
られたのである。 関野・平子両君の新研究が発表せられ、また史学雑誌編者がそれを
謳歌せられたままに物が片付いたのであったなら、おそらく後の新研究者のあらわれるに....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
一時間も立つまい。
フロッシュ
なるほど、君の云う通だ。僕はライプチヒに
謳歌する。
小パリイと云うだけあって、ここにいると品が好くなる。
ジイベ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
けられた学者です。ところが、わが国の物質文化もひとまず出来上り、一般が物質文化を
謳歌する様子が見えて来ると、諭吉先生は、今度は超人間的な力の存在を、その著書で力....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
らしい。しかるに日露戦争については「この前の戦争の時に於ける日本軍の正義と仁慈が
謳歌され、総ての放埒は忘れられていた。戦争者が満州の農民と永久的友誼を結ぶべき一....