識者[語句情報] »
識者
「識者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
識者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
にも、ブルドッグを十頭|飼《か》ったそうである。
かつまた蟹の仇打ちはいわゆる
識者の間《あいだ》にも、一向《いっこう》好評を博さなかった。大学教授某|博士《は....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
術というものが学問の婢僕として働くようになり、また実験的の仕事を軽侮するような有
識者の考え方も跡を絶つようになった。しかし初めのうちはやはり昔からの先入的な意見....
「映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
あり、したがってはっきりした結論を持たない。私が思考を誤っているところがあるなら
識者の高教を得てさらに是正したい。 (『映画評論』一九四一年五月号)....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
らいなのである。しかし一方に於て、N女史の招霊術は、単なる読心術にすぎないという
識者もあるようだから、それなれば、N女史の前に坐った作者の心中にかくされていた妄....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
なもの、大衆相手の情報なんだから、大衆向きにして出すよう考えるのが当然だ。と思う
識者はいないのか、
識者がいても自分の責任範囲外のときは言わないのか。長年言い古さ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
会は総ての思想と全く没交渉であって、学術文芸の如きは遊戯としての外は所謂聡明なる
識者にすら顧みられなかった。 二十五年前には文学士春の屋朧の名が重きをなしてい....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
れ等の重要事項が、なかなか良く説かれて居る。今後人類の指導原理――少くとも具眼有
識者の指導原理は、これ以外にある筈がないであろう。 就中私がここで敬服措かない....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
治時代のさる小説家が生半可で、彼の小説中に質屋の倉庫に提灯を持って入ったと書いて
識者の笑いを招いた事もある。越えて明治十年頃と思うが、始めて洋燈が移入された当時....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
に発表したものである。こんなことも実際やろうとおもえば実現できることであるから、
識者は注意を要する。 『空気男』は「モダン日本」に十ヶ月連載した科学小説で、総枚....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
まい)立派な遊技社交的にも家庭的にも随意に応用の出来る此茶の湯というものが、世の
識者間に閑却されて居るというは抑も如何なる訳か、 今世の有識社会は、学問智識に乏....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
人自ら明言するにあらざれば、その実を知るべからず。ただ、広くこれを世に示す意は、
識者の判定を請わんと欲するにほかならざるなり。(完) 出典 『東京朝日新聞』第二....
「迷信解」より 著者:井上円了
ない。卜筮のよく当たるというのは、この話の類であろうと思う。 かくして、卜筮は
識者の目より見れば、もとより信ずるに足らぬものなるが、愚者にとりては狐疑して決せ....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
人のうちへ申し願いすべし。また、傍観者自ら代わりておさえんとするも勝手次第なり。
識者もこれを実験して、その理に黙するあり。たとい黙せざるも、名称によりて答うるの....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
う。 が、沼南の「復たドウゾ御ユックリ」で巧みに撃退されたのは我々通り一遍の面
識者ばかりじゃなかった。沼南と仕事を侶にした提携者や門下生的関係ある昵近者さえが....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
縁であった。尤もこれより以前、漢字廃止を高調した仮名の会の創立当時から言文一致は
識者の間に主張され、極めて簡単な記事文や論説を言文一致で試みた者もあった。同時に....