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「警吏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

警吏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
勧めしも、その地に豪傑あり、おもえらく、政府真に合祀を行なわんとならば、兵卒また警吏を派して一切人民の苦情を払い去り、一挙して片端から気に入らぬ神社を潰して可な....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
な菊が大小十はち、左右にずらりと居流れた顔がまた江戸の治安を預かりつかさどる町方警吏だけに、いかめしくもものものしいのです。 まもなく酒が運ばれました。 灯....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
に於てすら、神に逆らって罪を犯すものがあり、その罪人を血眼になって追い廻している警吏のある事などは考えの外であった。 事実、この時に当って神楽坂署の刑事達は続....
走れメロス」より 著者:太宰治
た。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏の警吏に捕縛された。調べられて、メロスの懐中からは短剣が出て来たので、騒ぎが大きく....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
りに屡々《しばしば》、権門富家の厳重な緊《しま》りを、自由に破られるので、今や、警吏の威信が疑われて来ているのであった。 その闇太郎の姿を、ふっとこの晩、御蔵....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
と? この己が!」 彼は、こういう文句を吐き出すように言っている間、始終、※の警吏でも得心させそうなくらいの興奮した様子を見せたりしていた。「遠眼鏡屋」で黒犬....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
しながらささやきかわした。バルビエはそれらのことを率直に書き留めている。時として警吏は、子供が少なくなったので父親のある子供まで捕えることがあった。父親は絶望的....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
すると軍事探偵視して直ぐ逮捕した。或る日本人は馬車の中で寺院の写真を見ていた処を警吏に見咎められて十日間抑留された。また他の或る日本人は或る工事を請負って職工を....
四十年前」より 著者:内田魯庵
なる逐客の一人として、伯爵後藤の馬車を駆りて先輩知友に暇乞いしに廻ったが、尾行の警吏が俥を飛ばして追尾し来るを尻目に掛けつつ「我は既に大臣となれり」と傲語したの....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
デミトリチ、グロモフは三十三|歳で、彼はこの室での身分のいいもの、元来は裁判所の警吏、また県庁の書記をも務めたので。彼は人が自分を窘逐すると云うことを苦にしてい....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
、カフエーに乱入して店内の器具のみならず家屋にも多大の損害を与え、制御の任に当る警吏と相争うに至った。そして毎年二度ずつ、この暴行は繰返されて今日に及んでいる。....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
るのである。すなわちいわゆる特殊部落なるものは、もとは村落都邑に属する少数の請願警吏の駐在所の延長で、その人口増加の結果として、遂に部落をなすに至ったのが多いの....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
春駒・夷舁、大黒舞・傀儡師などの諸芸人、あるいは山陰道筋に多い鉢屋(大和などにも警吏の一種にこの名があった)、山陽道筋に多い茶筅、近畿地方の夙の類、あるいはいわ....
放免考」より 著者:喜田貞吉
これを突き殺すくらいの覚悟を持っていたものであったに相違ない。その身分は最下級の警吏であったから、もちろんその服装の如きも簡易卑賤のものであったに相違ない。しか....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
なりました。 ところで、この狭い意味のエタすなわち長吏、及びその配下のものは、警吏として所属の村落都邑から相当の報酬を得たのみならず、死牛馬を引取ってこれを処....