警戒[語句情報] » 警戒

「警戒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

警戒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
に対して、敵意のある監視を加え始めた。いや、事によると時々は、君にさえ僕と同様の警戒を施していたかも知れない。』私『そう云えば、いつか君の細君は、書斎で我々が話....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
服の金釦《きんボタン》に対しても、面目が立たない。 「しかし私には、それほど特に警戒する必要があるとは思われませんが――あなたはどう云う理由で、そうお考えなので....
」より 著者:芥川竜之介
面へ逸走《いっそう》した。小田原署はそのために非常動員を行い、全町に亘《わた》る警戒線を布《し》いた。すると午後四時半ごろ右の狼は十字町《じゅうじまち》に現れ、....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
う》の長椅子《ながいす》に寝ころび、この一本のマニラに火をつけ、夜もすがら気楽に警戒しよう。もし喉《のど》の渇いた時には水筒のウイスキイを傾ければ好い。幸いまだ....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
不安を感じたのも無理ではなかったのに違いない。なぜと言えば、―― 半三郎のまず警戒したのは同僚の疑惑を避けることである。これは彼の苦心の中でも比較的楽な方《ほ....
或る女」より 著者:有島武郎
る寒い雨風のおりを選んで葉子は幌車《ほろぐるま》に乗った。葉子としてはそれほどの警戒をするには当たらないと思ったけれども、女将《おかみ》がどうしてもきかなかった....
星座」より 著者:有島武郎
体じゅうが熱くなった。 そんなことを思っていると、ふとおぬいは心の中に不思議な警戒を感じた。彼女は緋鹿《ひか》の子の帯揚《おびあげ》が胸のところにこぼれている....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
暇もなく、足もとから押し寄せて来て君を不安にする。君は自分にへつらうものに対して警戒の眼を向ける人のように、自分の満足の心持ちをきびしく調べてかかろうとする。そ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
いる。他人の畑を収穫するものは罪に問われる。道路を歩まないで山林を徘徊するものは警戒される。それはそうあるべきことだ。何故といえば、畑はその所有者の生計のために....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
。間もなく通信の内容は、全部私の思想と正反対の性質を帯びるに至った。が、私は依然警戒を怠らず、書記中に他の問題に自分の考を占領させるべく努め、難解の書物を繙いて....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
た。これはよそからの色々な大切なものを保管しているので、万一を慮かって特に金網で警戒したのである。 ◇ 明治時代のさる小説家が生半可で、彼の小説....
活人形」より 著者:泉鏡花
した。「実に容易ならぬ襤褸が出た。少しでも脱心が最後、諸共に笠の台が危ないぞ。と警戒れば、八蔵は高慢なる顔色にて、「たかが生ッ白い痩せた野郎、鬼神ではあるめえ。....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
左的議論あり右的議論がある事は当然である。ただ左、右と固定化して派閥になることは警戒しなければならない。昨年一月の総選挙は共産党は四名から一躍三十五名になり自由....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ヶ谷には堺利彦、徳田球一、小岩井浄、田所輝明など第一次共産党事件関係者などもいて警戒は厳重、看守の態度もきわめて非人間的であった。 私はトコトンまで追い詰めら....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
きい。 作戦は通常冬期に至れば休止し、軍隊を広地域に宿営せしめて哨兵線をもって警戒し、この期間を利用して補充、教育その他次回戦役の準備をする。時に冬期作戦を行....