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警戒警報
「警戒警報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
警戒警報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
うか。こっちはよく寝られてよかったが、敵の様子が気にかかる。 ◯午後一時四十分、
警戒警報発令。久し振りに昼間の空襲となる。 四編隊のほかに一又は二機の別動隊が....
「十五年間」より 著者:太宰治
途中の困難は、かなりのものであった。七月の二十八日朝に甲府を出発して、大月附近で
警戒警報、午後二時半頃上野駅に着き、すぐ長い列の中にはいって、八時間待ち、午後十....
「壊滅の序曲」より 著者:原民喜
曇った空がかすかに緊張して来た。だが、機影は見えず、空襲警報は一旦《いったん》、
警戒警報に移ったりして、人々はただそわそわしていた。……正三が事務室へ這入《はい....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
、持てあつかっていた鉄兜を肩からおろし、もんぺをはきかえた。そのうち、空襲警報が
警戒警報にかわった。すると、またベルが鳴って、裁判所では、急に開廷することにきめ....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
きものを、はっきり知っていただく事は、かなり重要な事のように思われて、私はこれを
警戒警報の日にも書きつづけた。出来栄はもとより大いに不満であるが、この仕事を、昭....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
明りを消してください。マッチをすってはいけません」 室内の高声器から、とつぜん
警戒警報が伝えられた。 「それみろ! もう、マッチをすっちゃ、いけねえぞ」だれか....
「空襲警報」より 著者:海野十三
東部防衛司令部発表第一号。ただいま、能登半島より、大井川に至る線より東の地域は、
警戒警報が発令されました。直ちに警戒管制でございます。不用な灯火は消し、他の必要....
「夏の花」より 著者:原民喜
の家屋は崩壊していながら、爆弾らしい穴があいていないのも不思議であった。あれは、
警戒警報が解除になって間もなくのことであった。ピカッと光ったものがあり、マグネシ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
わしい心のときは気をとられないものね。きょうはこれから久しぶりで風呂に入ります。
警戒警報が解かれほっとしました。では又ね。 五月十六日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
を始末してあげ板の下にしまいこみ(只今ラジオのブザが鳴り。動坂の家のようなのよ、
警戒警報解除)窓と水平の棚の上のものをすっかり空にして、引越し前の台所のようにし....
「白痴」より 著者:坂口安吾
は死んでいた。朝目がさめる。今日も会社へ行くのかと思うと睡くなり、うとうとすると
警戒警報がなりひびき、起き上りゲートルをまき煙草を一本ぬきだして火をつける。ああ....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
山から持ってきた鶏だの肉だの、薄暗がりで料理する女中につきあって私も起きており、
警戒警報のでた時は母の酒宴はまだ終らず、私のきいているラジオの前へやってきて、ダ....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
も驚かないだろう。 そしてまた次のことにも驚かない。 最近大阪の闇市場では「
警戒警報」「空襲警報」という言葉が囁かれている。しかし戦争中の話をしているのでは....
「殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
明るい明るい、すき通るようなあの人の顔。 そこへ、出しぬけにサイレンが鳴り渡り
警戒警報なしのいきなり空襲 アッと思った時には、空一面が爆音で鳴りはためき キャ....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
は一人の犠牲者も出さなかったほどである。この大学はもう戦《いくさ》になれていた。
警戒警報が鳴りわたった。病院の大廊下へ講堂から学生の群が流れだし、幾組かのかたま....