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警笛
「警笛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
警笛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
せっせと登っていった。港の方からは潮騒のような鈍い音が流れてきた。その間に汽船の
警笛が、耳の底に沁《し》みこむように聞こえている。空荷になった荷物橇《にもつぞり....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
コ上ってゆくと、地上に出た。 「横断する方は、こっちへ来て下さい」 「自動車は、
警笛を鳴らしながら走って下さい。
警笛は、飛行機に聞えないから、いくら鳴らしても、....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
して、あの五月躑躅の陰でお話をしていたんですが、待たせてあった、あたしの自動車の
警笛が聞えたので、ちょっと待っててネ、すぐ帰ってくるわといって四郎さんを残したま....
「海底大陸」より 著者:海野十三
うなんて、そ、そんなばかげたことが……」 そのときであった。ボウボウと、本船の
警笛がひびいた。それはいつものさえざえとした音とはちがい、なんだか変な音色だった....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
戻って来た。もしこのとき、夫人を送って来た自動車が走り去るに先んじて、あやしげに
警笛を三十秒間|断続吹鳴しなかったとしたら、苅谷氏はベットの中で目をさましはしな....
「金属人間」より 著者:海野十三
がついたか。しっかりしなくちゃいかんよ。いったいぜんたいどうしたんだ」 同僚が
警笛《けいてき》を吹いたので、たちまち宿直《しゅくちょく》の連中がかけつけて、人....
「火星探険」より 著者:海野十三
四時ごろのこと、二人の乗った自動車が川に沿った田舎道を走らせていると、うしろから
警笛をやかましく鳴らしながら次第にこっちへ追付いている自動車があった。 あまり....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
う経歴の人物やら、さっぱり分らないのであった。全く、気持がわるいといったらない。
警笛が、後の方で、しきりに鳴っていた。彼の思考をさまたげるのが憎くてならないその....
「火星兵団」より 著者:海野十三
が、番をした警官を呼んで、博士の相手にはならず、そのまま自動車に乗り、ぶうーつと
警笛をあとに残して、帰ってしまった。
それでも博士は、まだ心をゆるめず、
「お....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
って、形勢は不利です。 ピリピリピリピリ。 もうこれまでと、警部は非常集合の
警笛をとって、激しく吹き鳴らしました。 素破一|大事とばかりに裏門の一隊と、表....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
握りしめている。もう耳にも敵機の轟々たる爆音がよく聞きとれた。 「射ち方始めッ」
警笛がピリピリと鳴る。眩むような、青白色の太い火柱がサッと空中に立った。照空灯が....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
して、逃げだした。 「待て、スパイ」 梁上からは、英国士官がとびおりた。そして
警笛をぴりぴりと吹いた。 それに応じて、どやどやと駈けよってくる捜査隊の入りみ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
してゆくほどに、やがて新しい道路に出たと思ったら、いきなり前面に、ピリピリピリと
警笛が鳴ったので、おどろいて立ちどまった。 「さあ、いま笛の鳴っている方角に歩い....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
した。県知事の一行が、真先に乗込んで見えた……あなた、その馬車――」 自動車の
警笛に、繰返して、 「馬車が、真正面に、この桟道一杯になって大く目に入ったと思召....
「キド効果」より 著者:海野十三
た列車は、白樺の美林をめぐる二十七曲りをどうやら切り抜けた末、 「ぽーッ」 と
警笛一声、例の長さ三十町もあるといわれる興安嶺隧道のなかへ潜りこんだ。 たちま....