»
譲り合
「譲り合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
譲り合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
さて自分からまず進んでその皮切りを勤めようという者もない。たがいに顔をみあわせて
譲り合っているような形であるので、主人の方から催促するように第一番に出る人を指名....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
えるのはなぜでございましょう。
それを最初にお教なすって下さいまし。
声と声とが
譲り合って、詞が一つ耳に入ると、
次に外の詞が来て、先のをいたわっていましたが。....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
言葉に兄弟は顔を見合いて先刻には似ず、兄上先にお渡りなされ、弟よ先に渡るがよいと
譲り合いしが、年順なれば兄まず渡るその時に、転びやすきを気遣いて弟は端を揺がぬよ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のだ。そこでお鉢は紀州公(徳川|茂承)の方に回った。先手総督は尾州公と紀州公との
譲り合いとなった。その時の尾州公が紀伊中納言への挨拶に、自分は隠居の身分で、国務....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
上のお言いつけにそむくことはできないとお言いとおしになり、長い間お二人でお互いに
譲り合っていらっしゃいました。 そのときある海人が、天皇へ献上する物を持っての....
「惜別」より 著者:太宰治
、礼譲の国から来た人間の面目を発揮するのはここだとでもいうつもりか、互いに座席の
譲り合いで大騒ぎをはじめる。甲が乙に掛けろと言えば乙は辞退して丙に掛けろと言う。....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
った。 一つの室が、他の室より広くて美しかった。二人の友は争ってそれをたがいに
譲り合った。籤《くじ》を引かなければならなかった。籤にすることを考えついたクリス....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
は怪我人を抱えていた。わずかに生き残った人々が奇しき因縁を互いに感じ、乏しい物を
譲り合い、共に用いて暮らしていた。この不自由極まる生活の内容は美しいものであった....
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
れば、御互に行き合うとき、突き当りそうなときは、格別の理由のない限り、両方で路を
譲り合わねばならない。四種の理想は皆同等の権利を有して人生をあるいている。あるく....
「明暗」より 著者:夏目漱石
厭よ。あなたが零《こぼ》したんだから、あなた取っていらっしゃい」
二人はわざと
譲り合った。わざと押問答をした。
「じゃジャン拳《けん》よ」と云い出したお延は、....
「稲生播磨守」より 著者:林不忘
ている。奎堂は五十がらみ、茶筅髪の学者型である。一同が提げ刀のまま入り乱れて席を
譲り合いながら、座につこうとする時、ひとりの侍の刀の鐺《こじり》が、他の一人の刀....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
机をならべてこっちを見ていた。一同が、そこで草履《ぞうり》をぬいでお先へお先へと
譲り合っていると、
「早くはいれ」
扉《と》をあけていた同心のひとりがどなった....
「吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
に合わないから!」 「だって他に人がないことは解っているじゃないか!」 などと
譲り合いつつ、酔いに酔った遠慮深いアメリカ・インデアンと美しいマイワイを纏《まと....
「伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
じゃありませんか」 「お先に」 「いや、どうぞ子爵から……」 戸口でおきまりの
譲り合いの後、高畠子爵が先に立って部屋を出た。後から日下部太郎が続く。彼の艶のよ....
「心の河」より 著者:宮本百合子
もあります。けれども、それは些細なことで、結局お互がどちらでもいいから、無意識に
譲り合って行くのでそうなので、大元の処へ行くと、二つがすうっと離れねばならないよ....