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讃嘆
「讃嘆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
讃嘆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
の大業を論じ、上は村田清風から下は山県有朋《やまがたありとも》に至る長州の人材を
讃嘆《さんたん》した。が、この虚偽の感激に充《み》ちた、顔色の蒼白《あおじろ》い....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
偉大な力である。今や、はね散って、むす子の上に烽火を揚げている。逸作は実に心中|
讃嘆し度いような気持もあり乍ら、口ではふだんからかの女に「芸術餓鬼」などとあだ名....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
亭で見て変貌以前を知って居る私が眼前のX夫人の美に見惚れ乍ら麻川氏と一緒に単純に
讃嘆出来なかった事、その気持ちでその時の麻川氏を批判した随筆を或る雑誌に絶対に氏....
「ある抗議書」より 著者:菊池寛
吏達を感歎せしめざるはなかったと申します』云々と、まるで決死隊の勇士を送るような
讃嘆の言葉を洩して居ます。もしも私の義兄の角野一郎、此の坂下鶴吉に後手で縛り上げ....
「余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
らわされることなく平気で天真を流露させることのできる源太。このような源太に対する
讃嘆の情を私はどう説明していいかを知らない。 するとそこへ当の佐々木が出て来た....
「健康三題」より 著者:岡本かの子
どはっきり空の富士が逆に映る。私は「まるで盆景の中に住んでいるようねえ」と美景を
讃嘆した。 娘というのは数え歳は十六だそうだが、見たところやっと十二か十三で、....
「荘子」より 著者:岡本かの子
斧鉞の疫から免れて自分の性を保ち天命を全うしているのだという見方をして、この樹を
讃嘆するのだった。彼はつぶやいた。 「この樹は人間にしたら達人の姿だ」 そして....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
どという事は、竜宮を疑わないものにも、私ども夢のように思われたもので。 可心も
讃嘆しています。半日拾いくらした。これが重荷になった――故郷へ土産に、と書いてい....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
「関の扉」の関兵衛などは、かれの高慢に多少の反感をいだいている新聞劇評家も、みな
讃嘆の辞をおしまないくらいであった。かれの片眼をつつんでいる繃帯などは、なんの眼....
「審判」より 著者:カフカフランツ
足した。「なんというかわいらしい距だ!」 レーニは一種の誇らしさをもって、Kが
讃嘆しながら自分の二本の指を何度も何度もあけたりすぼめたりする様子をながめていた....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
れた状態を聞きますに、実に仏教の道徳を備えた御方はかくもあるべきものかと人をして
讃嘆敬慕の念に堪えざらしむる事がございます。私の説くところはただにその弟子のシャ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に向かって急ぎゆく、それがいつものエセックスだった。 エセックスは、もちろん、
讃嘆と感謝を持ってベエコンの手紙を、繰り返し繰り返し読んだ――しかしおそらく、思....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
まいかと、脅迫観念にさえ襲われました。しかし、仮りに奪われて来たにしろ、その力は
讃嘆すべき程|頼母しかった。こうして私はやがてこの人と結婚式を挙げました。 「ど....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
いるのだ。おお! 死灰のようなあの富士が、彼女が! 怒り切ったあとにはこのような
讃嘆の気持が彼の考えを支配した。それは何年の間か、その冷静をもって自分を焦らして....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ーに、一八〇一年) ※ どんなときでも私はモーツァルトの最も熱心な
讃嘆者の一人であった。私は生涯の最期の瞬間まで依然としてそうであるだろう。 (僧....