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讚歎
「讚歎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
讚歎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「顔」より 著者:宮本百合子
た。何という立派な声を持っていたのだろう。 ルイザは上気《のぼ》せた顔を挙げ、
讚歎でうるんだ眼をフランツに向けた。刹那に、彼女の相好が変った。彼女は、何ともい....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
、農民作家は、自然に働きかける新しい社会の意志をうけ入れない。人間ぬきの自然美を
讚歎して描く。「農村にだけほんとのロシアがのこっている」という考えかたは、農民作....
「ジイドとそのソヴェト旅行記」より 著者:宮本百合子
ドは、自分の立場を確然とこれらの一群と対置しようとした。ソヴェトの偉業にたいする
讚歎の情があればこそ、ソヴェトが彼に希望することを許したものがあればこそ強まる彼....
「ヒューマニズムへの道」より 著者:宮本百合子
山氏に、芸術以前の形で分裂のままあらわれているこの矛盾をこそ、人間的なものとして
讚歎しなければならない義務を負うているのであろうか。 小説というものには、小説....
「『この心の誇り』」より 著者:宮本百合子
ふくんだ習俗におさえられている社会であること、女に生れたことをくやむ言葉が女への
讚歎として男の唇から洩されるようなおくれた社会であることを、新しいおどろきととも....
「人生の風情」より 著者:宮本百合子
団々」の作者として当時既に名の高かったこの青年作家は鴎外とともに「たけくらべ」を
讚歎して、小説の上手《うま》くなるまじないに、「たけくらべ」の中の文字五つ六つを....
「科学の常識のため」より 著者:宮本百合子
て、たとえばパストゥールを主人公とした「科学者の道」の映画や「キュリー夫人伝」に
讚歎するとき若い婦人たちはそれぞれの主人公たちの伝奇的な面へロマンティックな感傷....
「市民の生活と科学」より 著者:宮本百合子
者の堅忍と潔白とが成就せしめた業績を読みとったと思う。だが、キュリー夫人へのその
讚歎をそれなりすらりと日本の現状にふりむけてみて、そこにある日本の婦人科学者の成....
「母」より 著者:宮本百合子
ものという風にだけ解釈した。翌々年に膵臓膿腫を患い、九死に一生を得たときも、母が
讚歎したのはやはりその力であった。母は、彼女を生かし、楽しますために周囲の人々が....
「バルザック」より 著者:宮本百合子
ダム・ボバリーのテーマは本質的にどこにあるか? ○作家がその作品の中に自分自身を
讚歎するように ×女性的なずるい依存的亭主は女房を
讚歎する ×或は田舎にいて ....
「親子一体の教育法」より 著者:宮本百合子
か経って、天井の低い茶室まがいの部屋へそのピアノが入って来たとき、私のおどろきと
讚歎はどうだったろう。こんなに綺麗で、こんなに立派だったとは思いもかけず、左右に....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ず、死して死せざる命の力に深く驚歎する美しい発見にあると思います。深い深い命への
讚歎が流れ響いています。ありふれたドンキホーテの物語でないところ何と面白いでしょ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
き、反誦復唱して私たちは何とその期間にゆたかにされたもののあることを、おどろいて
讚歎したことでしょう。
詩魂の尊さは、そのような渇《か》れない進歩が最近の詩集....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
います。 喝采というものは、芸術のテーマとして最もむずかしいものだと思います。
讚歎に負けてしまわず、その内容と意義を掌握することはむずかしく、もしそれが十分出....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
粂吉は心もち急ぎ足で近寄って来るのを常とする。近寄って来て先ず得物のあったことを
讚歎し、自分も落葉に腰をおろして私にも休憩を勧める。 粂吉は、虚空の日を仰いで....