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豆本
「豆本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
豆本の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
止めて、執偏奇的な宗教家、神秘家になりました。ぼくは現実に神をみたのです。一方、
豆本熱は病こうこうに入って、蒐集《しゅうしゅう》した長篇講談はぼくの背を越しまし....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
みると、果然、ぬかの底でばさりと手先に当たった品がありました。薄い小さな横とじの
豆本なのです。取り出して、ぬかを払いながら表紙の文字を見ながめるや同時に、名人の....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
のおいとこそうだよの唄が流行《はや》っていた。
私の三銭の小遣いは双児美人の
豆本とか、氷|饅頭《まんじゅう》のようなもので消えていた。――間もなく私は小学校....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
な詩を書いてやったり、貸本をしたりしている店から、一冊一|哥《カペイキ》の損料で
豆本を借り出した。そこの本はどの本も下らない、嘘とわかるようなものばかりだった。....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
って……。」 「あれは、たしか未完結のままでしたね。」 故人と同じ古本道楽で、
豆本の蒐集家として聞えた、禿頭の銀行家は、円っこい膝の上で、指の節をぽきぽき鳴ら....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
ん叱りつける幽霊の話を、きいたことがないぞ。南極地方には、かわった幽霊が出ると、
豆本かなんかに、書いておいてくれればよかったのに……) と、ピートは、どこまで....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
才はない。一策を思いついた私は夜店の古本屋をあさって、五銭で「美文之資料」という
豆本を買ってきた。その中の文章でいいところを抜き出して組み合わせ、一大美文を作り....