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豊年
「豊年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
豊年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
と云う事よ」 森「雪が降りますと貧乏人は難渋しますなア」 文「だがのう、雪は
豊年の貢《みつぎ》と云って、雪の沢山降る年は必ず
豊年だそうだ」 森「へー法印様....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
議をかもさずにいられるわけはない! 「ちくしょうめ。やけにまた降りやがるな。雪は
豊年の貢《みつぎ》がきいてあきれらあ。おいらにゃ不作の貢じゃねえか。ね! だんな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
色男らしいな」と、半七はまた笑った。「年増に魅こまれ、娘に追っかけられ、あんまり
豊年過ぎるじゃあねえか。それだから天狗に攫われるのだ。そうして、女二人はそれっき....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
人々も皆大満足で盆踊をしてくれました。尤もこの踊りはあまり陽気で、盆踊ではない、
豊年踊だとヘルンが申しました。この旅行の時、ヘルンが『君が代』を教わりまして、私....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、嬉しそうな顔して見て、ニヤニヤと笑って出づ。 与十 大い事をしたぞ。へい、雪さ
豊年の兆だちゅう、旱は魚の当りだんべい。大沼小沼が干たせいか、じょんじょろ水に、....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
と射す中に、大根の葉のかなたこなたに青々と伸びたを視めて、 「さて世はめでたい、
豊年の秋じゃ、つまみ菜もこれ太根になったよ。」 と、一つ腰を伸して、杖がわりの....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
一本の田沢家の血統じゃありませんか。そうだ、悪魔などと言ったのは、私のあやまり、
豊年の何とかいう雪が降って、節分には、よく降るんです。正に春立ならんとする時、牡....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
陰気に聞えて、寂しくなるがの。その時稲が実るでござって、お日和じゃ、今年は、作も
豊年そうにござります。 もう、このように老い朽ちて、あとを頂く御菩薩の粒も、五....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
天皇御|躬ずから玉箒を以て蚕卵紙を掃い、鋤鍬を以て耕す御態をなしたもうた。そして
豊年を寿ぎ邪気を払いたもうたのちに、諸王卿等に玉箒を賜わった。そこでこの歌がある....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
人でござりました」とくわしく説明した。 「ふむ、それを当村でも先月掛けたのだな。
豊年祝としてなァ」と純之進は凶作を言立てられぬように釘を刺した。丹那村の者は皆苦....
「妖怪学」より 著者:井上円了
りて、寒中三十日間の天気を見て、一年中の晴雨、豊凶を前定するなり。また、俗に雪は
豊年の兆しなりと伝う。また、鴉はその年の風水を知り、巣を樹木の高き枝に作るときは....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
ことができると申します。また、一年中の出来事を知る方法があります。たとえば、雪は
豊年の貢ぎととなえて、雪がたくさん降ればその年は
豊年である、あるいは烏が木の梢に....
「白い影」より 著者:小川未明
ろまりはじめました。 「今年は、いままでにないことだ。暴風もこず、米はよくできて
豊年だ。昔の人の話に、白い影が入ってきた年は
豊年だということだ。」というようなう....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
ときなど,ふと地下で盛んに粟なぞ搗いている音が聞えてくることがある.そういう年は
豊年だなどという. また,枕に頭をつけていると,戸外の幣場のかみての方に当って....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
めに、その植民地や属国の農民を犠牲にすることさえあります。すなわち、国内で農作が
豊年の時は、農作物の値段が下落することを恐れて、植民地や属国から輸入される農作物....