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豊橋
「豊橋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
豊橋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
、蒲郡《がまごおり》の旅館へ一週間か十日行って、その間、必要品を整えるため急いで
豊橋へ出てみるぐらいなものである。 私はまた、子供たちも出来てしまってからは、....
「一兵卒」より 著者:田山花袋
ほんとうに蟻だ。まだあそこにいやがる。汽車もああなってはおしまいだ。ふと汽車――
豊橋を発ってきた時の汽車が眼の前を通り過ぎる。停車場は国旗で埋められている。万歳....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
島より帰京している筈のところ、今日夕刻に至るも、まだその姿を見せず。昨日の空襲で
豊橋―掛川間が不通となった事故のための延着かと思っていたが、この分ではそうでもな....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
う以外に何物もない。大阪梅田駅前の光景、というものは、第三流都市の下品さである。
豊橋とか、岡山とか――。 粟おこし屋、安物雑貨、バナナと蜜柑としか無い果物屋、....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
茂左衛門橋の上から眺めるのが一番いいと思います。あるいは百間堀、あるいは薩摩堀の
豊橋から見ると、実にいい構図になります。最近のアメリカ文化は、あまりこの辺を訪問....
「東上記」より 著者:寺田寅彦
にて居眠りの夢を結ばんとすれどもならず。大府岡崎|御油なんど昔しのばるゝ事多し。
豊橋も後になり、鷲津より舞坂にかゝる頃よりは道ようやく海岸に近づきて浜名の湖窓外....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
状態が続けば、しまいには口を利きたくても唇が動かなくなるのです。そうして、やっと
豊橋の近くまで来た時は、もう一歩も動けず、目の前は真っ白、たまりかねて線路工夫の....
「火の扉」より 著者:岸田国士
と、井出夫人のそのあとの言葉は、ミシンの音が消してしまう。 「あすはちよつと
豊橋まで用事があつて出かけにやならんのですが、なんか序に仕入れてくるものはありま....
「集団文化と読書」より 著者:中井正一
織体としての出版研究所なるものをもっていないが、例えばベスト・セラーズの東京から
豊橋、
豊橋から長崎へといった、宣伝の波動移転速度の測定といったような事はまだ試み....
「議会見物」より 著者:佐藤垢石
明治四十五年の初夏のことであるから、もう三十年近くの昔になる。当時、私は三州
豊橋に遊んでいたので一日彼を、豊川の流れの近くの家へ訪ねて行った。折りから彼は、....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
橋下で、浜名湖の淡水を求めて遡ってくる黒鯛釣りに興じたのも記憶に新ただ。 三州
豊橋の傍らを流れる豊川へは、上流長篠の近くまで鮎を追って遡って行った。牟呂の海で....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
、よく覚えといてやれ」 船は港の泊りを重ねて尾州|蒲郡へ錨を下した。蒔蔵の故郷
豊橋へはもう近い。 しかし、彼が木屋町の女に対する恋情は募るばかりだった。それ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
なかったが、恋の種はお葉の胸に播かれた。東京の深川に生れて、十六の年から神奈川、
豊橋、岐阜と東海道を股にかけたウエンチ生活の女が、二十三という此年の夏に初めて真....
「参宮がえり」より 著者:田中貢太郎
中|比から晴れて、二番|鶏時分から風になるよ、潮もなおるし、明日は日の高いうちに
豊橋へ着く、今日のように、潮の悪いことはめったにない」 「そうかなあ、舟の上が長....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
かけて行くのだという。けだし田楽の遺物で、三月号に紹介した宇和島の鹿の子踊りや、
豊橋の鬼祭のような類で、昔は各地に行われたものが、名を忘れて後もなおかく諸所に遺....