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「豚汁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

豚汁の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
云い切れば済まぬ事もない。その代り、人も嫌い自分も好かぬ嘘《うそ》となる。嘘は河豚汁《ふぐじる》である。その場限りで祟《たたり》がなければこれほど旨《うま》いも....
続獄中記」より 著者:大杉栄
った、ぐらいによく謹しんでいられた。 御馳走も普通の囚人よりはよほどよかった。豚汁が普通には一週間に一回だったのが二回あった。それに豚の実も普通よりは数倍も多....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
学のリリシズムは、偶然にも蕪村の俳句において物侘《ものわび》しく詩情された。 河豚汁《ふぐじる》の宿赤々と灯《とも》しけり と、冬の街路に炉辺《ろへん》の燈灯....
雑信(一)」より 著者:種田山頭火
別れします、色々御厄介になりました、皆様、御機嫌よう。 毒ありて活く生命にや河豚汁 一月十八日午前十時 田螺公 謹ん....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
とごと》く関西もしくは九州から来た人の経営に任《ゆだ》ねられた。裏通の到る処に海豚汁《ふぐじる》や関西料理の看板がかけられ、横町の角々に屋台店の多くなったのも怪....