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「象形文字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

象形文字の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
ことなら、どんなつまらない仕事でも楽しんでやるのだ。彼は、謎《なぞ》や、難問や、象形文字が好きで、凡人の理解力では超自然とも見えるほどの明敏さで、それらを解き明....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
にはしないけれども、この形と符合するものが、ナルマー・メネス王朝あたりの金字塔前象形文字の中にある。第一、こんな窮屈な不自然きわまる形の中に、博士がなぜ描かねば....
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
は文学ではない。またそれを口で話して一定の聴衆が聞くだけでもそれは文学ではない。象形文字であろうが、速記記号であろうが、ともかくも読める記号文字で、粘土板でもパ....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
る夢のような幻影の無意味な行列に過ぎないのであるが、これらの「夢内容」を形成する象形文字のような影像を一つ一つ夢思想の国のこれに相当する言葉に翻訳してみれば、そ....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
と言われている。 彼はまた短歌や俳諧を論じて「フレーセオロジーに置き換えられた象形文字」であると言い、二三の俳句の作例を引いてその構成がモンタージュ構成である....
黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
男の話を聞いたことがあるだろう。僕はすぐこの動物の絵を、地口《じぐち》の署名か、象形文字の署名、といったようなものだと見なしたんだ。署名だというわけは、皮紙《ヴ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
寺である。墓参しようと決心した。しばらく経って私は明林寺の鬱然たる境内、危そうな象形文字を印したる凸凹道を物思いがちに辿っていた。墓地に着くやいなや、癩病らしい....
幸福の感覚」より 著者:宮本百合子
つむったとき人間も死ぬということはない、と彼らは考えた。そして、生命という意味の象形文字は、自分たちの顔にあったと同じようなきれの長い真中に瞳の据った一つの眼に....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
果物屋の蠅、自動車庫の油の小川、塵埃だらけの土産物店の硝子箱、その中の銅製花瓶、象形文字の敷物、ダマスカス鉄の小武器、すふぃんくす形の卓灯、金箔塗りの装飾網、埃....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
中した。彼は時勢に通暁し、一歩一歩学問を研究し、サン・シモンとフーリエを対照し、象形文字を読み解き、小石を見つけて砕いては地質学を推理し、記憶だけで蚕の蛾《が》....
暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
た。しかし私共の近所には、湯治場があるので、よく田舎者共が宿をとります」 「この象形文字は、たしかに意味がありましょう。もし全く出鱈目なものだとすれば、それはも....
魔都」より 著者:久生十蘭
して見る。見廻すほどもなく、その壁面に、ある人間の行動を説明するに足る、興味ある象形文字が描かれているのを発見した。それは何であるかといえば、爪で引っ掻いたよう....
人形芝居に関するノオト」より 著者:竹内勝太郎
々の不幸や障害はこの非時間的距離を外的事件の障害に変形したものである。 それは象形文字《イエログリイフ》で書かれた処の人間生活史と見るとことが出来るであろう。....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
いたがややしばらくののち、気息《いき》で曇った汽車の窓ガラスへ、指で次のような、象形文字を丹念に書きつけた。 鹿皮の爪磨きで爪を磨きながら、ゆうゆうと十三世....
解説」より 著者:原田義人
理解すべきであろうか。カフカの形象の世界は、いわば人間存在そのものを表わす詩的な象形文字なのである。一定の世界観的、神学的、倫理的、社会的、政治的なさまざまな理....