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象徴主義
「象徴主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
象徴主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私は懐疑派だ」より 著者:二葉亭四迷
か云うのだが、イズムの中《うち》に彷徨《うろつ》いてる間《うち》や未だ駄目だね。
象徴主義で云う霊肉一致も思想だけで、真実一致はして居らんじゃないか。で、私は露語....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
た 第四章 茶室 茶室は茅屋に過ぎない――茶室の簡素純潔――茶室の構造における
象徴主義――茶室の装飾法――外界のわずらわしさを遠ざかった聖堂 第五章 芸術鑑....
「道標」より 著者:宮本百合子
だわるところのある、いらだたしさのようなものを感じた。
「ここで社会主義があんな
象徴主義《シンボリズム》で扱われるなんて――」
伸子が腹立たしいような抗議を感....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
いた作品をこしらえようとした。しかし彼のこれらの試みはまた一派の人からは形式主義
象徴主義に堕したものとして非難もされている。しかしこういう議論は映画理論家にとっ....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
《ゆえん》であるが、さらにその徹底したるものは、レアリズムの山頂を飛躍して、遂に
象徴主義にまで到達している。この「象徴」の何物たるかは後に述べるが、世界に於て最....
「夜の靴」より 著者:横光利一
だ一行残れば、人類は生きた甲斐がある、とそうひそかに思っていたそうですよ。それが
象徴主義の立ち姿なんですからね、もし芸術を人間のそんな象徴と解したときに、君にと....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
のように、「何々という如きもの」という言葉を用いるのである。――そこでこの論理的
象徴主義は確かに、一種の唯美主義と関係があるに相違ない。そして多分それは暫く前の....
「小説の内容論」より 著者:豊島与志雄
である。 芸術品の本質的な価値は、この現化の多少によって定まる。(云う意味が、
象徴主義の芸術を主張するのでないことは、行き方に於てはその反対でさえもある場合が....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
がいに似而非《えせ》文学者だとし、似而非学者だとしていた。理想主義だの唯物主義、
象徴主義だの実物主義、主観主義だの客観主義、などという言葉をたがいに与え合ってい....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ペートリエールにいるバベの情婦に渡した。ビスケット一つは、獄裡《ごくり》の暗黒な
象徴主義では、「とうていだめ」という意味である。
それから一週間とたたないうち....
「ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
の表現形式は下町ものの場合は比較的リアリズムの色彩を帯び、諷刺ものの場合は比較的
象徴主義ないし様式主義的傾向を示すものと大体きまつているようである。 しかして....
「「壇」の解体」より 著者:中井正一
でもある。麻雀と馬券であくびしているほどのことはない。心理描写の領域だって、もう
象徴主義の時代でない以上、フロイドを連想の射影性に還元して、その角度のアフリより....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
者さえある。併しどちらかと言うと、我が国現在総べての詩人の所属しているほど盛んな
象徴主義も、やはり大なり小なり自然主義を含んで来ている。唯、程度の差を以て作品並....
「俳句に於ける象徴的表現」より 著者:種田山頭火
かくの如き方式によって表現せざるを得ないのである。 広い意味新しい意味に於ての
象徴主義は霊肉合致であり神人渾融である。そして古典主義と浪漫主義(自然主義以後の....
「伝通院」より 著者:永井荷風
《うたざわぶし》を産んだ江戸衰亡期の唯美主義《ゆいびしゅぎ》は私をして二十世紀の
象徴主義を味わしむるに余りある芸術的素質をつくってくれたのである。 ....