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「象牙彫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

象牙彫の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
た代りに、一つ上げてえものがある」 彼は、立上って、次の間にはいった。そして、象牙彫《ぞうげぼ》りの仕事場の隅におかれた、手箪笥《てだんす》をゴトゴトやってい....
回想録」より 著者:高村光太郎
良さは寧ろその駄肉にあるのだが、父流の考え方では、もっとこなしてみたいのである。象牙彫りは目方で値段が出る。石川先生のように非常にいいものは別であるが、普通のも....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
も大いに困じ果てました。 ところが、木彫りがこんなに微々として振わぬに反して、象牙彫りは実に盛んになって来ました。この時分は、正に、牙彫り全盛時代といってもよ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
は今である……とこう私も考えている。それが私のおかしな意地であったが、とにかく、象牙彫りをやって、それを風呂敷に包んで牙商の店頭へ売りに行くなぞは身を斬られても....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ら多少助力をしたことであるからその行きさつを話して置きます。 この事は、最初は象牙彫刻の方の人たちのいさかいから初まる……というもおかしな話ですが、まずそうい....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
で親指の頭位ある小さな髑髏を持って来て見せました。あまり見事なのでよく見ましたら象牙彫の根附でした。その人のいいますのに、これは旭玉山という彫刻師の作で、この人....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
、じいっと彼女は、眼を留めているようです。長い睫毛の先が、濡れたようにそよいで、象牙彫りのようにキメのこまかな横顔……キラキラとした、亜麻色の髪……しかも、膝と....
三国志」より 著者:吉川英治
危篤ですって?」 兄孫権の手紙を読むうちに、もう紅涙潸々、手もわななかせ、顔も象牙彫のように血の色を失ってしまった。 「一刻もお早く、呉へお下りください。せめ....