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豪健
「豪健〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
豪健の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家」より 著者:島崎藤村
ば紙屑の値段だ」――こう言うほど商人気質の父ではあったが、しかし三吉はこの老人の
豪健な気象を認めずにはいられなかった。 翌年の五月には、三吉夫婦はお房という女....
「家」より 著者:島崎藤村
って来るものです」 往時は大きな漁業を営んで、氷の中にまで寝たというこの老人の
豪健な気魄と、絶念の早さとは年を取っても失われなかった。女達の親しい笑声が起った....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
当時、何ういうのか、美少年を愛する事が、中学で流行していたので、破帽破靴の風は、
豪健と見るや、わざわざ破る者さえ出来たので、私は、ますます平気になって可成り、先....
「青磁のモンタージュ」より 著者:寺田寅彦
「黒色のほがらかさ」ともいうものの象徴が黒楽の陶器だとすると、「緑色の憂愁」のシンボルはさしむき青磁であろう。前者の
豪健|闊達に対して後者にはどこか女性的なセンチメンタリズムのにおいがある。それで....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
統の法則を守った作で、椿岳独自の画境を見る事は出来ない。が、椿岳の画の深い根柢や
豪健な筆力を窺う事が出来る大作である。 この本堂の内陣の土蔵の扉にも椿岳の麒麟....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
《ならび》に浮世絵研究者に取りて二様《によう》の興味を感ぜしむ。一は清信がいまだ
豪健|放恣《ほうし》なる一家の画風を立《たつ》るに到《いた》らず、専《もっぱ》ら....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ど、折あるごとに、武蔵は観てきた。 自然、その中に彼の好き不好があった。梁楷の
豪健な筆触は、剣の眼から観ても巨人の力をうけるし、海北友松は根が武人であるだけに....