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「豪傑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

豪傑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
》かに重吉には親しかった。彼は一時は知事などにもなった或政治家の次男だった。が、豪傑肌の父親よりも昔の女流歌人だった母親に近い秀才だった。それは又彼の人懐《ひと....
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
。然らずんば我等に死を与えよ』と云うのですからね。」 僕「なるほどシャツ一枚の豪傑《ごうけつ》が一人、自作の野菜を積み上げた前にそんな演説をしていましたよ。」....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
寒中《かんちゅう》一重物《ひとえもの》で通した男で、――一言《いちごん》にいえば豪傑《ごうけつ》だったじゃないか? それが君、芸者を知っているんだ。しかも柳橋《....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
かいれいらん》の門に学んだ、神方《しんぽう》の名の高い人物であった。が、一方また豪傑肌《ごうけつはだ》の所もあって、日夜|杯《さかずき》に親みながらさらに黄白《....
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
すが、これはあまり当《あて》になりません。記録に現れたのでは、ホメロスを退治した豪傑が、一番早いようです。」 「では今でも相当な文明国ですか。」 「勿論です。殊....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
吟《しぎん》が上手だと云う所から、英語そのものは嫌っていた柔剣道の選手などと云う豪傑連の間にも、大分《だいぶ》評判がよかったらしい。そこで先生がこう云うと、その....
捨児」より 著者:芥川竜之介
た。 「しかしその間《ま》も出来る事なら、生みの親に会わせてやりたいと云うのが、豪傑《ごうけつ》じみていても情《じょう》に脆《もろ》い日錚和尚の腹だったのでしょ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
と遊ぶんだから、お前は次の室で待ってるんだ、と名代へ追いやって、遊女と寝たと云う豪傑さね。 それッきり、細君も妬かないが、旦那も嫉気少しもなし。 いつか三月....
絵本の春」より 著者:泉鏡花
引際を、炎天の下に、大川|添を見物して、流の末一里|有余、海へ出て、暑さに泳いだ豪傑がある。 荒海の磯端で、肩を合わせて一息した時、息苦しいほど蒸暑いのに、颯....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
二十四 「洋燈の火でさえ、大概|度胆を抜かれたのが、頼みに思った豪傑は負傷するし、今の話でまた変な気になる時分が、夜も深々と更けたでしょう。 ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
たるを裾短に着て、紺染の兵児帯を前下りの堅結、両方|腕捲をした上に、裳を撮上げた豪傑造り。五分刈にして芋のようにころころと肥えた様子は、西郷の銅像に肖て、そして....
恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
当時僕等のクラスには、久米正雄の如き或は菊池寛の如き、天縦の材少なからず、是等の豪傑は恒藤と違い、酒を飲んだりストオムをやったり、天馬の空を行くが如き、或は乗合....
良夜」より 著者:饗庭篁村
腕を我と握りて打笑みたり。この頃の考えには学者政治家などという区別の考えはなく、豪傑英雄という字のみ予が胸にはありしなり。さりければなおさらに学問を励み、新たに....
活人形」より 著者:泉鏡花
りて、この座敷の縁の下に潜みており、散々|藪蚊に責められながら、疼痛を堪うる天晴豪傑、かくてあるうち黄昏れて、森の中暗うなりつる頃、白衣を着けたる一人の婦人、樹....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
独りで寝泊りしていたが、この少女なかなか利発もので生徒を驚かしていた。ある夜の事豪傑連中(もちろん私は参加していない)が消灯後海岸に散歩に出かけ遅く帰って廊下に....