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豪華版
「豪華版〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
豪華版の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
、二百円ニテ衣服ト袴《はかま》ト白|足袋《たび》ト一揃イ御新調ノ由、二百八拾円ノ
豪華版ノ御慶客。早朝、門ニ立チテオ待チ申シテイマス。太宰治様。深沢太郎。」 「謹....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
挑戦状を握って、総監のところへ駈けつけた。 その夜のことである。 銀座随一の
豪華版、キャバレー・エトワールは日頃に増してお客が立てこんでいた。客席は全部ふさ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ても金が無いという人々に取っては、廉価版は確かに必要である。また、著者としても、
豪華版を作って少数の人に読まれるよりも、廉価版を作って多数の人に読まれた方がよい....
「火事教育」より 著者:寺田寅彦
ぞいて見た。かの国の有名な画廊にある名画の複製や、アラビアンナイトとデカメロンの
豪華版や、愛書家の涎を流しそうな、芸術のための芸術と思われる書物が並んでいて、こ....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
十分なる資料をつかんだ、今福嬢にぴたりとくっついて、一分間といえども離れないかの
豪華版紳士がいよいよ以て烏啼天駆の変装なること、この二つが確認された。 そこで....
「恐竜島」より 著者:海野十三
、元気をもりかえしていったのである。 朝食は、玉太郎にとって、この数日中一番の
豪華版《ごうかばん》だった。探検団がボートに積んで来た食糧はここ四五日間をふつう....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
まさかこれほどではなかったろうと思うくらい豪華を極めたものであった。 そういう
豪華版は、何の力によって招来したのかといえば、これすべて、一億に近いイネ州の人民....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
を父や叔母は度々いたします。何しろ私達が生まれる頃はやや降り坂だったらしく、その
豪華版を私はしりませんでしたけれど、父の生まれた所など通りすがりに眺める度に茫然....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の結婚のおりに書いた、パラスの婚礼という交声曲《カンタータ》――多くの費用をかけ
豪華版として刊行され、彼の愚鈍さを長く後世に伝えるものだった。彼は後世を信じてい....
「ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
す。この対面の時というのが、実に大変なものでありまして、ポルトガル商船の一行は、
豪華版をひろげたのであります。 まず行列の最前列には、楽隊がずらりと並び、その....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
文字どおりたばこ一本を奪いあうような生活をつづけてきたので、そのときの百円は実に
豪華版であつた。 私はその夜南座へ芝居を見に行き、そこの事務所で百円札を細かく....
「烏恵寿毛」より 著者:佐藤垢石
るかどうかについて試してみたのである。ならべ終わって、私はにやにやとした。まさに
豪華版であったのである。 その
豪華版も、僅かに半年の間に呑み干してしまった。遺....
「草木塔」より 著者:種田山頭火
柿 前も柿、後も柿、右も柿、左も柿である。柿の季節に於て、其中庵風景はその
豪華版を展開する。 今までの私は眼で柿を鑑賞していた。庵主となって初めて舌で柿....
「「黒死館殺人事件」著者之序」より 著者:小栗虫太郎
賜わったことと、更に、松野氏の装釘に対する苦心――探偵小説としては、恐らく空前の
豪華版であろうが――以上の三氏には、衷心から感謝の意を表したいと思う。わけても、....
「読書雑感」より 著者:岡本綺堂
くても金がないという人々に取っては、廉価版は確に必要である。また、著者としても、
豪華版を作って少数の人に読まれるよりも、廉価版を作って多数の人に読まれた方がよい....