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豪酒
「豪酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
豪酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
と木刀や半弓を手にしなくなった代りに、酒杯を手にする日が多くなった。少年時代から
豪酒の素質を持ってはいたが、酒に淫することなどは、決してなかったのが、今では大杯....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
、性|濶達豪放で、しかも仁慈というのだから名君の部に属すべきお方、しかし、欠点は
豪酒にあった。今日も酒々、明日も酒……こう云ったような有様である。 ある日弓之....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
へ行って、金龍は私のものだというようなことを、それとなく匂わしたのだ。 院長は
豪酒と漁色で音にきこえた人物だが、金と地位があり、遊びは自在で、妾をたくわえると....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
いて一々辿っていった。 「御主人は酒をおのみにならないのかね」 「いゝえ。大そう
豪酒でいらッしゃいます」 「宴会前に茶漬三膳は妙だねえ。せっかくの美酒がまずいだ....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
であった。千里眼的の所があった。ウイスキイの二三杯もひっかけて――私は元は非常な
豪酒で、一升の酒は苦しまずに飲んだ――門の格子を静かにあけると、きっと彼女は云っ....
「しゃもじ(杓子)」より 著者:佐藤垢石
振りの機会であったので、役場の小使に頼んで、濁酒一升を取り寄せた。われら二人は、
豪酒であったから、僅かに一升を酌みあったのでは、腹の虫の機嫌に触れぬ。 とはい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いた。兄弟中での強者らしい風貌である。柳斎に大杯をさし向けて、 「佐渡衆はみな、
豪酒だぞ。冬中ここにおって、体をこわすな」 などといった。 右馬介はその日か....